解決済み
中小企業診断士のNPV問題にでてくるキャッシュフローの計算について教えてください。 税引後営業利益×(1-税率)+減価償却費だと思いますが、このうちどの部分が節税効果になるのでしょうか。また、全社的利益が十分にある場合と、ない時の場合で、この節税効果の扱いはどのように変わるのでしょうか。 何卒よろしくお願い申し上げます。
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税引後営業利益×(1-税率)+減価償却費 ではなく、 税引前営業利益×(1-税率)+減価償却費 だと思いますが、この式で算出されるフリーキャッシュフローには節税効果分は含まれていません。 節税効果とは支払利息の節税効果のことだと思いますが、営業利益には支払利息が含まれています。 通常、その営業利益から営業外費用として支払利息を控除してから税を引きます。 でもこの式は支払利息を控除しないまま税を引いています。 そのため支払利息×税率だけ税額が多くなっており、投資家への分け前がその分減っています。 その減ってしまった分が節税効果分です。 フリーキャッシュフローを求めるときになぜこのような計算をするのかというと、資本構成の影響を排除して本業でどのくらいキャッシュを稼ぐのかを知りたいためです。 資本構成において負債の割合が高いと節税効果分が多くなりますし、逆に割合が低いと節税効果分が少なくなり、フリーキャッシュフローに差が出てしまいます。 それでは本業の稼ぐ力が正確に分らないので負債はまったくなく、株主資本のみとし資本構成の影響を排除してフリーキャッシュフローを求めているのです。 それじゃ企業価値(あるいはプロジェクトの価値)が低く見積もられるのではないかと思ってしまいますが、その分はWACCの方で調整しています。 WACCの式では負債コストに(1-税率)がかけられていますね。 (1-税率)をかけ、要求収益率であるWACCの値を下げることで、分子のフリーキャッシュフローから節税効果分を省いていることに対応させて全体的に調和を持たせているのです。 WACCの説明で負債コストに(1-税率)をかけていることについて節税効果がウンウンとそこだけ読むと分ったようで、よく分らないことが書かれていることがあると思いますが、これはWACCの式だけを見てても分らず、上のように分子のフリーキャッシュフローと絡めないと理解できないものなのです。 中小企業診断士の問題文ではよく「全社的利益が十分にある」との記述がありますが、現実的な複雑な税の話は置いといて、シンプルな話で考えると利益が無く、赤字であれば税負担がありませんので節税効果なんて関係なく、考える必要もなくなります。 それに赤字なら減価償却でのキャッシュ回収もできない可能性もあります。 それじゃ問題としてつまらなくなるし、回答者が大事なところをちゃんと理解しているか評価できなくなるので、全社的利益が十分にあり、キャッシュが十分に稼げるとの前提で問題を作っているのだと思います。
なるほど:1
節税効果は、税引後営業利益に含まれます。 例として、支払い利息ある場合、営業利益算定で差し引かれた利息額の、税率相当が節税されます。 もしくは、複数事業を持っていてそのうちの一つが営業損失(赤字)を出している場合、利益を出している事業と合算した営業利益の合計にうち、赤字事業の赤字に税率をかけた額が節税されています。 ご質問の主旨はおそらくこちらの方で、節税効果出すには、税金の対象となる利益が出ていないと成り立ちません。
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