「消防士」という国家資格はありません。 ウソだと思うなら、ググってみて! …って、ググっても分かんないから聞くんだよね? 「消防士」には2つの意味があります。 まず、一般的に思われている「火災の消火など、消防の業務を行う者」です。言ってみれば「職業の名前」です。法律上の名称では「消防吏員」といいます。 次に「消防吏員の一番下の階級」です。 消防吏員には消防士から消防総監まで10個の階級がありますが、一番下、つまり「主に若手の職員がつける階級」のことです。 最近ではあまり聞かなくなったけど、警察官のことを「巡査さん」と呼んだのと同じです。 さて、消防官になるために必要な国家資格はありません。高卒でなんの資格を持ってなくても、採用試験試験に受かればいいんですよ。 というと「そんなことはわかってる。消防の仕事で使う資格を教えろ」という人がいますので、そういう人のためにいくつかあげておきますね。 まずは天下の「救急救命士」 あとは… ・第二級陸上無線技術士 ・第三級総合無線通信士 ・工事担任者(総合通信) ・第一種電気工事士 ・大型自動車運転免許 ・大型自動二輪車運転免許 ・毒物劇物取扱者(一般) ・甲種危険物取扱者 ・高圧ガス製造保安責任者 ・潜水士 ・酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習 ・玉掛け技能講習 ・ガス溶接技能講習 ・特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習 ・アーク溶接特別教育 ・第二級小型船舶操縦士 ・特殊小型船舶操縦士 消防本部にもよるんだけど、この辺りが「割と使える資格」かなぁ? で、これだけ全部取る必要があるか?と聞かれると「全くない」 っていうのが、消防の職場で使う資格は、ほとんどが消防採用後、もっというと「消防学校を卒業して署に出てからじっくりとってもいい」の。 採用試験申し込み時にエントリーシートにだらだら書き並べても「あぁ、資格マニアね。資格持ってるだけで実務経験のない役立たずか」と思われるだけ。 それと、実際には必要ないけど、知識を身につけるために資格を取らせることもある。 例えば、一定規模以上の建物に消防用設備(消火器や屋内消火栓、自動火災報知設備など)の設置を義務付けていて、新築建物の消防用設備の完成検査をすることがあるけど、工事をする業者には消防設備士の資格がいるけど、検査をする消防署員には資格はいらないの。 どういうことかというと「検査をする消防職員は、法令や技術的な知識があって当たり前。しかし、工事の業者さんはそれを証明できるものがないと無資格で工事をさせて事故でもされちゃえらいことになる」から資格制度がある。 言い換えれば「消防の制服が免状(免許証)」ってこと。 なので、資格を慌てて取る必要はないし、そんなことしてる暇があるなら、採用試験の勉強をしましょうってこと。 それに、必要な資格は、職場の公費で取らせてくれるから。 ただ「これだけは先に取っとけ」というのは「準中型自動車運転免許」は取っておこう。 というのは、消防車などを緊急自動車としてサイレン鳴らして赤色警光灯を点灯して運行する場合、運転免許を取得して一定の運転経歴(ペーパードライバーでも可)があることが求められる。 つまり、消防に入ってから運転免許を取っても、車種によって2〜3年は緊急自動車の運転をさせてもらえない。だから、先に取っとけってこと。先に取っとけば、消防学校の期間中も運転経歴は増えていくしね。 で、普通自動車では運転できる消防署の車は、司令車、救急車、査察車、広報車、原付バイクぐらい。ポンプ車は車重の関係で運転できないものが多くなってる。 準中型なら、サイズが小さめの消防車(CD-1型)なら運転できるしね。 で、準中型は普通免許と同じく「なんの運転免許を持ってなくても取得できる」のが大きい。 普通免許を取るのに必要な教習に、費用と教習時間をプラスアルファすれば取得できるから、準中はとっておいて損はないよ。 と、つまんないことを書いたけど「資格持ってれば採用試験で有利」とか「職場で重宝がられる」なんてことは考えないほうがいいよ。資格取りに行って採用試験の勉強がおろそかになり、不合格になったらバカみたいだしね。 採用試験に受かって、署に出れば、非番や休日っていう自由がきく時間ができるから、それからとってもいいよ。 前に部下だった女性の警防隊員は、署に出てからすぐに自動車教習所に行って大型免許取ったしね。非番などをうまく使って教習行ってたよ。 あとは、署に出てから先輩に「どんな資格がいりますか?」って聞いてもいいし。 それよか、採用試験を頑張ろうね。
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