まぁ出世コースかもしれないですね。 電機でも機械設備でも自動車でもなんでもそうですが、ある規模の製品にはたくさんの部品や機能が詰め込まれているものです。複雑な機能や多くの部品から構成される製品は、開発にたくさんの労力がかかっているのは、想像できると思います。 新製品の開発チームには、通常以下のような役割分担があると思っていいでしょう。 ・要素技術の開発者 部品、小さいユニット、一部のソフトウェアなどを開発するチーム。1人の技術者または数人で構成される1つのチームが、部品サプライヤなどと協力して、製品を構成する部品のいくつかを完成させる。実験や計算を実行するチームを含んでいることもある。世界最先端の技術を扱うことも多く、物事を深く検討し特許や論文を創出するのもこの層。 ・ユニットの設計者 回路であったり、筐体であったり、ボタンスイッチであったり、画面であったり、モーターギアであったり、電池であったり、そういうひと塊のユニットの性能や寸法、価格を決める人。開発された要素技術を組み込むことで、性能向上を試みたり、逆に高価な部品を取り外して価格を下げたり、筐体に収まるよう小型化をはかったりする。いわゆる設計。工業製品を作る会社では、花形の職種。 ・製品の設計者 製品全体の性能を決める人。お客様からの要望や他社の動向などを考慮し、製品の性能や機能、耐久性などの数値をきめてユニット設計者に要望する。広い視野、先を見通す戦略性が求められる。開発がうまくいって製品がヒットすると、テレビなどにでてくるのは、このチームの人。 ・プロジェクトの管理者 開発予算や発売時期を元に、各設計や要素技術開発が遅れていないか、要求性能を達成しているかを確認し、チェックしたり知見者や上位者を入れた確認会(レビュー)を開催したりする。また、開発予算を配分したり、製品単価が高くなりすぎていないかチェックしたりもする。もちろん、問題があれば解決の支援をしたり、日程調整をするので、高度なコミュニケーション能力と全体を網羅できる技術力の両方が必要。 会社の規模によっては、兼務していることもあるし、もっと細分化していることもあります。これ以外に、外観をデザインするデザイン部署や、お客様の調査をする市場調査室、商品のラインナップや会社全体の製品構成を決める企画部署、要素技術開発よりもっと先を行く研究職、工場での作り方を具体的に提案したり新しい製造設備を導入したりする生産技術、などなどいろんな人たちによって、工業製品はできているのです。 入社時に将来のルートが決まるかどうかは、会社によっても異なりますが、プロジェクト管理者からスタートして、数年その部署で働くと、その後の異動先は、製品設計や企画、購買などに移ることが多いと思います。いきなり研究職や工場になることは少ないでしょう。近い仕事、関係のある仕事を複数経験し、キャリアを形成していくのが普通のパターンです。あっちこっちに行くと、結局何も身につかない危険もあるので、会社も普通はそういう育て方はしません。 そういう意味で、広く技術に興味を持っていて、高いコミュニケーション能力を発揮できるという期待値があって、プロジェクト管理に配置されたのだと思いますから、その見込みが外れていなければ、きっと出世コース(笑)に乗ることができると思います。
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