本来、わりやすい意味で使えばいいものを、わざわざ横文字を使うからややこしくなる点でしょうね。99%日本語で充分なビジネス用語が多いですが。 例えば、メディアで「~ガバナンス」って、やたら耳にしませんか? これって誤訳が、そのまま誤解されて使われている悪例ですね。 ガバナンスは、元々政治形態を指す言葉で、名詞GOVERNMENT(政府/行政/権力のある側)の形容詞です。従って政治的支配力や権力を意味する用語で、「企業のガバナンス」と使えば、「社内支配」であって、統制とか、管理体制ではありません。変な意味合いになるわけです。まぁ辞書でも誤訳している例がありますけどね。 「企業のガバナンス=企業の独裁」ってわけで、テレビのコメンテーターは何を言ってるか理解しているんですかね?(笑) 拳銃にコルト・ガバメント(Colt Government)と呼称されるM1911は、殺傷力の高い軍用拳銃ですが、文字通り「力による支配」を名称にしているのはこのためです。Coltはコルト・ファイヤーアームズ社の名称です。如何にも米国人が好きそうな名前ですね。 従って、「社内統制」と言いたい場合、controlを使えば良いのに、これ見よがしに「企業ガバナンス」と言ってるコメンテーターは、自ら無知であることを証明してます。平たく言えばバカですよ。 こういった誤った外来語の使い方は、政治家、経済学者、ジャーナリストもよく使いますね。如何に日本人は、英語力が低いのかよく分かると思います。 本来のビジネス用語は、業界用語とイコールです。 たとえば、株式でストックといえば保証金や担保を意味しますし、Stakeholderといえば、「杭を沢山持つ人=地権者(利害者)」から語源が来ているので、「彼らは、政府とのステークホルダーで、決して公平とは言えない。」と言えば、「奴らは政府との利害関係者だ。」という意味になります。この場合の利害は、Stakeholder側が強い権限を持つため、影響力が強いということになります。 「政治的影響力が、政府以外の第三者に握られているから不公平」、こう言うより、「彼らは、政府とのステークホルダーだ」と言った方が短く表現できますよね。 つまり、日本語だとダラダラ長くなるんで、短く説明するのに感覚的に相応しい外来語を使うなら意味は通じるのに、ビジネスで知ったかぶりで得意げに意味も知らず使うから、余計にわかりにくくなるんです。バカが自分が頭が良いと自惚れているのと同じですね。 それとか、米国企業ではよくストックオプションが行われていますが、ストックは保証金(対価報酬)、Optionは選択権を意味しますから、「報酬選択権」となるわけです。従って、ストックオプション式をとる企業は、報酬を株券と現金で受け取るかを選択できます。 compliantは、従順とか言いなりを意味する形容詞で、名詞になるとcomplianceで、従う者となります。従って「企業コンプライアンスがなってない」と言えば、「企業で命令を守るものがいない=ルールに従わない」という上からの指示系統の意味合いが強いわけです。大抵の場合「法令遵守」と訳されるので意味が伝わりませんが、「企業ルールは社会ルールと同義である以上、ルールは絶対だ」ってのが、コンプライアンス本来の意味です。社長でも意味を完全に理解している人は少ないですが。 他にも日本で使われているビジネス用語は、誤訳や意味が不明な和製英語代わりで使われているので、外人が聞けば笑われます。”リーマン・ショック”とかそうですね。外人が聞いて「はぁ?」ってのが多いですよ。向こうではBankruptcy of Lehman Brothersって言いますから。
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