公務員（地方の県庁、市役所、町役場）になったからといって一生安泰とはいえないですか？

Question

公務員（地方の県庁、市役所、町役場）になったからといって一生安泰とはいえないですか？

Answer 1

言えません。
たしかに公務員としての優遇された身分は保証されています。
しかし、絶対にクビにならない保証は、今後の公務員にはなくなります。
また、お金の面でも。

たとえば、大阪市(府)ではかつての橋下徹氏による改革で、人事制度は一変しました。
普通、公務員といえば何があろうとクビにならないのが特徴でしたが、
この改革で、何年か連続で低レベルな勤務評価になればクビになることになったのです。もちろん、しっかり真面目に勤務していればクビになることはありませんが、公務員になったからといって安穏と暮らせるかというと、そうでもないのです。

分限免職といったりしますが、これは大阪だけでなく色んな官公庁で行われています。意外と公務員はクビになるんです。

また、給料にしても、従来は完全な年功序列型でしたが、今はそうでもありません。
若いうちから昇任試験を受けられるような制度だったり、能力によって年齢以上の給料をもらえるような制度だったり、どんどん民間準拠のシステムが出来上がってきています。

公務員試験にしても、これまでは「筆記試験→面接→合格」だったのが、「面接→面接→筆記試験→面接→面接」のように、とことんまで面接を重視する自治体も多くなってきました。かつては公務員志望者は面接など無視で筆記試験対策ばかりしていましたが、これからは人間力が試されるのです。
もちろん、マネジメント力・人間力のない人間は、年を取ろうが昇任しません。

退職後の年金にしても、これまでは公務員共済という3階目の優遇年金がありましたが、厚生年金に一本化され、公務員の優遇はなくなったことになっています。

もはや今の時代、公務員が一生安泰の仕事、とは決して言えなくなってしまいました。
むしろ、自分の身一つで新たな仕事を生み出していくアグレッシブな民間ビジネスパーソンの方が、長年にわたって生き抜いていくことが出来る世の中と言えるでしょう。