いままでは勉強してれば家の手伝いから逃げることができたのですね。 よく分かります。自分もそうでしたし、うちのこどもたちもそうでした。 でもそのままでは社会ではやっていけません。 あなたは近い将来、学校を卒業して社会に出るということを どう考えてますか? 本気で動かないと、必ず潰れますよ。 来月の生活費をどうしよう?と考え、本気で働くこと。 社会に出て独り立ちするって、そういうことなのです。 小説「かもめのジョナサン」を書いたアメリカの作家 リチャード・バック(1936~)はこう言いました。 「人間が学校というフェンスを出ると、そこは、ドラゴン・ワールド(現実の、悪意に満ちた世界)なわけだ。地球上には30億だか、40億だかの人間がいて、お前はその30億プラス1の余り者にすぎない、お前のことなんか誰も関心を持っていやしない、生きていようと死のうと、こっちの知ったことか、みたいな扱いを受けることになる。ある人間がだめになるというのは、そういうことなんだよ。 どうやってそれに対抗するかといったら、やっぱり自分の歌をうたい続けることだと思うね。「うるせえ、お前のその変な歌をやめねえと張り倒すぞ」かなんか言われて、それでだめになっちゃうこともあるけれど、張り倒されても、まだ歌い続けることだ。 もちろん、ドラゴン・ワールドにあっては、明日の飯代をどうしよう、今日の部屋代をどうしようなんていうわずらいもある。それはしようがないから、思いわずらい、駆けずり回りながらでも、自分の歌だけはうたい続けるわけだ」 彼は自分を出して自分らしく生きることを、「自分の歌をうたい続ける」と表現しました。自分に取っては、ずっといつまでも、大切な言葉です。
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