本職、執事です。 中東で執事していました。 ドラマの執事というのは見ていないのでわからないため、よくある勘違いを述べておきます。 ・いつも燕尾服を着ている:日常的に着用しない、いつもはスーツ姿。燕尾服は特別な日に着るものであり、毎日着ていたら日常の仕事ができない(執事でもトイレ掃除します)。そんな目立った格好を好む人の方が少ない(雇い主で目立ちたがり屋は他者からも好かれない)。 ・主人に物言い:絶対しません。執事にも超えてはいけない境界線があるため、立場をわきまえます。解雇される覚悟があるなら結構ですが常識で考えればしません。 ・何でも知ってそう:そんなに知りません、雑学は豊富ですが。ワインに詳しかったりお茶や茶器に詳しかったり・・・というわけでもなく、一般常識範囲なら知っていますがソムリエではないので詳しくは知りません。お茶よりコーヒーの方が主流の国もあるので。知りたければ勉強するだけで最初から何でも知ってるわけではありません。専門レベルの知識を持ち合わせる必要はなく、あらゆるジャンルを基本レベルまで網羅できて様々な会話に合わせることができるぐらいです。 ・何でもできそう:何でもはできません。執事学校で基本を教えてもらって応用しているだけので、家事は一通り「上流階級レベルに合った」ものを提供することはできます。ただ、シェフには負けますから料理はシェフに任せます。 ・どこにでもついていく:現代執事は従者の仕事もありますが、どこにでもついていきません。そんな暇ないですし、執事の仕事は「忙しい主の代わりに家・スタッフを管理する」ものですから、いちいち外出に付き合ってられません。今時お供を連れた人もいないでしょうし、そんな目立ったことしません。代わりにおつかい、というのならよくあります。 ・雇い主を守れる:体を張って守るという行為はある意味愚行でもあるので、しません。格闘技ができようとも銃社会の世の中、役に立ちません。要人で警護が必要ならプロのボディーガードを雇います。格闘技を教える執事学校もありますが、覚えるのは『非常事態に落ち着いて行動できる精神力』が重要です。その時は「戦うのではなく、損害をいかにして最小限に抑えるか」です。 日本では執事が凄い美化されているようですが、現実の執事は割と『地味』です。結局は使用人で高給取りだから一流のサービスを日常的にしているだけで、「かっこよさ」も給料の一部ですから当然提供します。 ただ、内容はこの上なく「普通」です・・・
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