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抵当不動産の第三取得者が不動産に有益費を支出したとき、不動産保存の先取特権を有しない。

抵当不動産の第三取得者が不動産に有益費を支出したとき、不動産保存の先取特権を有しない。不動産保存の先取特権を認めた方が第三取得者の保護が厚くなると思いましたが、なぜ先取特権が認められないのですか?

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回答(1件)

  • ベストアンサー

    >なぜ先取特権が認められないのですか? 一言で言えば、民法391条の規定があるからです。また、有益費の支出は、純粋に「保存行為」に該当するものでもありません。 (抵当不動産の第三取得者による費用の償還請求) 第391条 抵当不動産の第三取得者は、抵当不動産について必要費又は有益費を支出したときは、第196条の区別に従い、抵当不動産の代価から、他の債権者より先にその償還を受けることができる。 この391条は、第三者が支出した必要費や有益費は、抵当不動産の価値を維持する作用を果たしており、一種の共益費と考えられることから、売却代金から優先的に償還を受けられる権利を与えた点にあるとされます。 つまり、第三者は、391条によって、売却代金から他の債権者よりも優先的に償還を受けられる権利を特別に与えられて保護されており、先取特権の取得・実行によって回収させようとするのが、法の意図ではないということです。

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