国際弁護士についての質問

Question

国際弁護士についての質問こんばんは。夜分遅くに失礼致します。

私の将来の夢は国際弁護士です。

質問1．
なりたい理由は他人を弁護したり真実や正しい事を伝えることも好きですし、
法律についても興味があるからです。
ですが、つい最近「弁護士は時には悪人の弁護もしなければならない」という情報を得ました。
弁護士は時には悪人の味方にもならなくてはいけないんですか？
それとも、そういう悪人専門とかがあるんですか？

質問2．
国際弁護士になるためには、主にどの科目を頑張ったほうが良いですか？

質問3．
弁護士になるなら[早稲田大学][東京大学][中央大学]が良いと聞きました。
国際弁護士も同じですか？

以上です。
答えて下されば嬉しいです。
その他にも、基本的な事でも良いので何か国際弁護士について情報等御座いましたら教えて頂きたいです。
お願いします。

Answer 1

出来る限りの回答をいたします（私は完全な司法試験崩れですが・・・今でも法律の勉強はしています）。

現在の司法試験制度はご存知かと思いますが、念のため記載いたします。
①旧司法試験に合格し、司法修習をパスする
②法科大学院に合格・入学し、既習なら２年、未習なら３年勉強し卒業する→卒業者に対して、５年間のうち３回の新司法試験の機会が与えられる（逆に言うと”三振”したらアウト）→新司法試験に合格し、司法修習をパスする
上記終了後、どこかの弁護士会に登録し、初めて弁護士となれる。

国際弁護士になるには、初めに上記をクリアーしなければなりません（既にクリアーしたのでしたら喜ばしい事です）。

さて、質問に回答いたします。

質問①悪人専門の弁護士は、残念ながら存在します。山口組をはじめとする、指定暴力団の顧問弁護士も実際存在します。また所謂”悪人”にも、憲法上の代表例として、基本的人権の保障の趣旨から下記の権利が認められている以上、”弁護士は時には悪人の弁護もしなければならない”事もあります。

●３１条【法定手続の保障】・・・何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。

●３２条【裁判を受ける権利】・・・何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。

質問②「国際弁護士」という特別な資格があるわけではないので、司法試験に合格して司法修習を終え、弁護士になることが前提となります（上記のとおり）。国際法務に強い法律事務所に就職、事務所の援助でアメリカなどのロースクールに留学し、その国の司法試験を受けるという道や、直接、米英のロースクールに留学する道もあります（実際、私の妻の友人はアメリカのロースクールを卒業しました）。
法律問題を外国語で議論できる語学力があるほうが良いのですが、まず英語の法律関連文書が読めること、次に英文ライティングができること、そして話せることの順になります。米国や英国のトップクラスのロースクールに入るための英語力はTOEFLで最低600点、LSAT（Law School Admission Testの略。ロースクールが求める法律関係分野の学習適性を測るテスト）で高得点を取る必要があると言われおりますので、いずれにしても国際弁護士を志す人は早くから英語力を磨いておくことが必須となります。

質問③確かに、司法試験の合格者実績は上記３校です（私はその中の一つの卒業者です）。
しかし、新司法試験での法科大学院別の合格実績を見ると、東大、京大、慶大、中大が上位を占めており、早大は沈んでおります（恐らく、授業料が高すぎてレベルの高い人が入学しなかったのかと思われますが・・・）。下記をご参照ください。
http://www.moj.go.jp/SHIKEN/SHINSHIHOU/h18-04kekka.pdf

また国際弁護士も、今後の新司法試験合格の実績に比例するものと思料します。