解決済み
旧司法試験と新司法試験の難易度に関する質問です。はじめまして。 過去の質問をいろいろ拝見し、司法試験にお詳しそうだったので、質問させていただきます。 友人と新司法試験と旧司法試験はどちらの方が難しいか議論になりました。 私は問題の量も質も新司法試験の方が難しく、受験資格を得るだけでも大変なので前者だ、と主張しました。 それに対し、友人は 「問題の難易度や、法科大学院の入試・進級の要件が厳しいのは認めるが、新司法試験に合格する人の数は旧司法試験に比べて確実に増加しているのだから、旧司法試験の方が大変なのは明らかだ。 問題の難易度は確かに上昇しているが、採点がその分甘くなっているのではないか、下位の合格者の答案の中には明らかに不適格なものも見受けられると聞く。問題の中身は無視して日本全体で法律の勉強をする人間の上位500名しか受からない試験と2000名受かる試験のどちらが大変か考えて見ろ、答えは自明のはずだ。」 といっていました。 poweredbyhonda07さんは新司法試験の方が難しいとお考えのようですが、上の友人の意見をどう思われますか? ご回答いただけると幸いです。 参考資料 http://www.moj.go.jp/content/000055131.pdf http://www.moj.go.jp/content/000079294.pdf http://blog.goo.ne.jp/9605-sak/e/4b1a30a5453ad14149706ae1485fdbda
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リクエスト頂きましてありがとうございます。 確かに昭和30年代の旧試験では 合格者が500人の3桁時代もありましたね。 しかし平成になってからは旧試験も 4桁になり1500人前後になったりしています。 とすると、新試験も1009人のときもありますので 逆転現象が生じていますね。 よって人数から判断すると新試験の方が少ない場合もありますので 「旧司法試験の方が簡単だった」とも言えます。 それに合格者が少ないから難しいという論理でいくと、 「旧司法試験より予備試験の方が難しい」 しかも15倍近くも難しいということになってしまいますよね。 ですが 「旧司法試験は予備試験より超簡単だ」なんて誰も思っていませんよね。 ですから形式的に表面上だけをみて合格率や人数だけで判断するのではなく、 受験資格を得るまでの難しさ、問題の質、科目数や試験範囲の広さ、 問題形式、問題文の量、試験日程の厳しさ、採点方法(足切りの有無)、 受験者の質(中卒もいるか院卒のみか)、合格率計算方法の相違、 受験までに要する年数、受験回数の制限など、 諸般の事情を考慮し、総合的・実質的に検討してく必要があると考えます。 これを本件についてみると 3桁時代では問題文がたったの4文字の説明問題で 事前の準備で丸暗記で解ける問題もありました。 論証をパターン化して覚えるのです。 しかし現在では一科目の問題文が18ページに及んだりします。 とにかく複雑難解な事例問題になっていますので、 どれだけ応用力があるかが問われる現場思考型になっています。 覚えた判例や論証を吐き出すだけでは合格できなくなっています。 この様に今では事前の準備で対応できる問題は一切なく、 事案を分析して構成を考えるだけでも一時間かかったりする試験です。 問題文は全部で100ページに及んだりします。 おそらくですが、旧試験の方が難しいと仰っている方は 実際に模試などで試験問題を解いたことがない方だと思います。 さらに 新試験では従来司法試験合格後に研修時代に学んでいたことも 試験範囲に含まれています(そのため研修期間が一年短縮されました) 択一も範囲が3科目から7科目に増え、論文も2科目増えて8科目になりました。 採点方法も 択一も論文も総合点ではなく、新たに科目毎の足切りができました。 よって一科目でもコケると他が全て満点でも合格できません。 択一では1問実質2分かかってはだめだと言われます。 これを5時間半もです。旧試験は3時間半でした。 旧試験の択一とどちらが大変かは 実際に5時間半で解いたことがあればすぐに分かりますからね。 特に会社法や行政法は大変です。 さらに旧試験では全試験日程が3回に別れており それぞれ5月、7月、10月におこなわれました。 一方、新試験では全ての試験を5月の5日間でしてしまいます。 ですから以前の様に、 まずは択一の準備をして択一が終わったら論文のみの勉強をして という方法がとれず、5月までに全ての勉強を終える必要があります。 旧試験では5月までは3科目のみ勉強し、 残り2ヶ月で残りの3科目を始めて合格する人もかなりいました。 しかし現在では8科目全てを、しかも択一と論文全部含めて 5月までに準備を完了しておかなければなりません。 実際に全5日間の模試を受けてみて 5日間のタイムスケジュールをどういう戦略で攻略していくべきかなどを 実際に体験してみたらその難しさがよく分かると思います。 この厳しい5日間の最終日の択一がどれだけ大変かは、 やはりやってみないと分からないでしょうね。 さらに受験資格を得る困難さを比較すると比べものになりません。 詳しくは他の回答を見て頂いている様なので省略しますが、 旧試験は中卒で、しかも何度も受験可能でした。 しかし新試験は大卒でも受けられず法科大学院の卒業が必要です。 しかも年々卒業要件が厳しくなっており 現在では上位校でも卒業率1割、1年から2年への進級率がわずか2割台 となる場合もあります。よって受験資格を得られずに自殺する人もおります。 こんなに苦労して受験資格を得ても、新試験はたったの3回しか受験できません。 ですからかなり自信がないと受け控えする人が多く 受験するのはかなりの実力者ゆえ新旧受験者の質が全く違うので 合格率による比較は全くあてになりません。 たった三回しかできないそのプレッシャーがどれだけ大変かは 実際に経験しないと分からないでしょうね。 相当な実力者でも、一回目で落ちたら自殺を考えたと仰っています。 二度目で落ちたらもう後がないからです。 ちなみに 旧司法試験委員をされていた方は 「今の司法試験の制限時間内に論文を仕上げるのは普通に考えると不可能だ。 合格者は本当に尊敬する」と仰っていました。 地検トップの検事正も 「今の受験生は気の毒だ。あんなに大変な試験を受けているんだから」 と仰っていました。 さらに現在、司法試験を受験されている方も 「旧司の時に受かっていれば良かった」と言っています。
5人が参考になると回答しました
まじめに補足します。どちらが難しいかなんて本当に無益な議論だと思います。でも結構みんなどっちが難しいか熱く語るんですよね(>_<) 旧試験合格組は旧試験の方が難しいと言う傾向があるし、新試験合格組は新試験の方が難しいと言う傾向にあります。 それぞれのサイドから、自分の受けた試験の方が難しいと真剣に論証しようとするんです。要は無意識のうちに、自分が合格した試験の方が難しい→そんな自分はすごいとアピールしたいんだと思います。でもこうした邪念は法曹にとってマイナスです。 法曹になりたいと思ったときの原点に立ち返ってみると、そこにあるのは”苦しんでいる人の役に立ちたい(弁護士)”とか”社会正義を守りたい(裁判官、検察官)”といった、純粋で素朴な動機なんじゃないかな。。。 僕はこうした原点にある気持ちが一番大事だと思います。なぜなら、法曹が法曹として活躍する価値は、社会正義の実現とか人助け(個人に対するケア)にあると考えるからです。(社会正義と個人のケアのうちどちらに傾倒するかはその人の立場、価値観に左右されます) すごい人に思われたいという邪念は、法曹を自己保身・自己利益実現に傾かせますから、かえって社会正義や個人のケアの実現から法曹を遠ざけます。だから、プライドなんて捨てて、人の気持ちになって働ける良い法律家になる、それでよいのだと思います。 むしろ自分なんてバカだと思った方がいいんです。そのほうが必死に努力するからです。結局その努力が自分を高め、より活躍できるようになります。だから、僕は自分はバカだと思ってます(*^_^*)。そして実際バカです(*^_^*)
現役の司法修習生です。 新司合格者約2000人のうち、旧司組と同等の実力があるのは上位数百名程度ですよ。 問題が難しかろうがそれはみな同じ条件なので、それは試験通過の難易度とは無関係です。 下位合格者の答案は、かなりひどいらしいですしね。 だいいちあの簡単な択一で4割程度が足を切られてる時点で、 ロー卒のレベルは推して知るべしですよ。 もし新司の方が難しいなら、なぜ何百万という金を払ってローに行くのでしょう? より簡単な旧司を受ければ、金も時間も使わずに合格できるはずですよね? 旧司の方が合格するのが難しいというのは、ちょっと考えればわかりそうなものですが…。
4人が参考になると回答しました
私はロー修了者で、去年新司法試験1回目落ちて今年2回目受けます。1回目落ちていながら、こういうのも何ですが、旧司より絶対新司の方が簡単です。確かに新司の問題の方が複雑かつ多論点で難しいでしょう。しかし、では合格者が問題に対して完璧に答えられたかというと、ピンキリです。論文については面白いデータがあります。平成18年の試験開始時から年々論文の合格点が低下しているのです。これについてはローの教授も嘆いており、法的思考力が出来ている学生が少ないと言っております。旧司経験者がロー開学当初は多く、それだけ力のあった学生が多かったのでしょう。私は友人の考えに賛成です。それに、去年予備試験の1回目が行われましたが、難易度的には旧司に近いと思われます。そのデータの中で、受験者のうち法科大学院修了者達の合格率ははっきり言って惨憺たるものでした。おそらく、新司法試験合格者達に予備試験を受験させた場合、理屈上は全員合格できなければおかしいですが、合格率は相当悪いと思います。新司の問題だけで旧司と比較するのは誤りでしょう。
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