精神保健福祉士の仕事とは、精神疾患で苦しんでおられる人へ寄り添い社会生活の中で援助・支援していくことだと思います。chibiyawataさんの言う独立開業とは、そういった関わりの中で依頼主より報酬をもらい精神保健福祉士もそれによって生計を立てるようなイメージを考えるというところでしょうか。 その前に考えたいのは、自立支援法において精神障害者の方のみならずその他の障害者の方々からも特に問題視されたのは、サービス利用に伴い一定の利用料を支払う方法、いわゆる応益負担の考えを取り入れたことです。これは障害年金等でぎりぎりの生活を強いられていた障害者の方たちにとってはかなり痛い出費でした。結局、いろいろあり応能負担に戻しましたけどね。 現状、精神保健福祉士が働けるフィールドは医療か地域です。医療であれば診療報酬部分から、地域であれば自治体などからの助成金が、精神保健福祉士への給与に大きく関係しています。その観点から考えて、独立開業を検討した場合どこから報酬を得るのか、を考えなければならなくなります。例えば精神科クリニックなどで臨床心理士の方がカウンセリングする場合保険外負担を求められます。精神科医療においても医師が行う通院精神療法以外は自由診療として扱われ保険外負担を患者さんがカウンセリングと言う行為に払うことを同意して初めてその関係が成立しています。カウンセラーとして独立する場合、この報酬が基本にあります。 精神保健福祉士の場合、その業務内容も確立されておらずどの援助を行えばいくらかの報酬がもらえるとなる概念が形成しにくいです。ですのでこの援助・支援を行えばこれだけの費用を徴収します、と掲げることが難しいと思います。また、先に記載したように障害者の方は生活費用を捻出するのにいっぱいいっぱいの人が多くいるのが実情です。精神保健福祉士として多くの障害者の人と関わりたいと考えるならば、一部の経済的に余裕のある人限定の仕事はあまりお勧めできません。 しかし、独立開業が全く考えられないか、というとそういうことでもありません。要は「独立開業」をどんな風にchibiyawataさんが考えるかにもよりますが、精神保健福祉において自分の考える援助を具現化して行こうと思うならば、NPO法人を立ち上げて小規模授産作業所や授産施設を設立することをお勧めします。これだって言うのは簡単ですが、道のりは決して簡単ではないと思います。すでに多くの自治体では数ヶ所の大なり小なり作業所などで法人との関わりを持っています。そこに新規参入するには、それ相応の気合を入れないといけません。 もう一つ、自分が今思いつく独立開業できる可能性は、多くの精神疾患の患者さんの成年後見人となることです。今、身寄りが無い、若しくは家族から距離を置かれて面倒を見てくれる人がいない認知症患者さんや統合失調症の患者さんがいます。この方たちの財産管理をする成年後見人もなり手が少なく、家庭裁判所から依頼を受けて弁護士や司法書士が後見人に指名されることもあります。これは社会福祉士や精神保健福祉士も名乗りを挙げることは可能です。実際、私の周りでもこういったことを専門に行う精神保健福祉士がいて、「(福祉の専門職の)なり手がすくない」として誘われたこともあります。 ただし、これでも即座に後見人なります、と挙手をすれば任命されるわけでもありません。通常どこかの団体に所属するか登録して斡旋を受ける必要があると思います。 なんだかあまりネガティブな回答しか思いつかなくて申し訳ありません。 ただ、精神保健福祉士現状を検討すると、いま独立開業として思いつくのが上記になります・
なるほど:8
PSW資格保持者です。 知り合いに、PSWで精神科のクリニックを開設した人がいます。 理事長ということになるので、PSWが医者を雇用していることになります(一般的には逆ですよね)。 他の人がやらないことをやろう、どうして医者は開業できるのにPSWが開業したらダメなのか?、PSWだって開業できるんだ!と話していたのを思い出します。 患者さん思いのPSWで、色んなところにネットワークをもっていました。 やはり、開業するにはネットワークは必要だなぁと感じましたね。 でも、やはり医者とは違って資金面で結構苦労されたそうですが(PSWの給料は知れてますからね)。 ネットワークと資金力があれば出来るのではないでしょうか? PSW視点の機関があってもいいですよね!
なるほど:5
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