最近医師不足と言われる世の中ですが、実は医師数はきちんと増加していっており、本当は医師不足なんかには陥ってないと考える人も大勢います。じゃあ何故医師不足になったのかと言えば、医師がきっちり休むようになった(特に開業医)ことと、休みのとれない診療科の医師が少なくなったことが医師不足の原因になって来ているのです。 昔の開業医は、だいたいが自宅で開業されている先生が多く、時間外でも休みでも電話一本で診察してくれたものです。それが、いまではテナント開業医などが増えて、自宅は遠く離れたところにあり、時間外や休みは全く対応しないことが多くなりました。また、時間外の患者さんの態度も悪くなり、「コンビニ受診」と揶揄されるような受診の仕方や、トラブるとすぐに「訴訟」という世の中になり、開業医が時間外診療に手を出さなくなりました。それが原因で大病院の時間外救急の8割以上が軽症の患者となり、昔は時間外は重症患者だけを診ていた大病院に勤務する医師は当直時には全くの不眠不休なんてことも珍しくなくなっています。そうなると、大病院の勤務医でしかも当直業務を押し付けられる内科、外科、小児科、救急などの先生が、開業したり、時間外に呼ばれることの少ない眼科や精神科、皮膚科などに転科して、さらに内科、外科、小児科、救急などの先生が忙しくなるという悪循環になっています。また、これらの先生たちは、当直でなくとも入院患者の急変やトラブルで、毎晩のように携帯電話に連絡があったり、緊急処置や手術のために時間外や休みの中でも呼び出されるので、本当に携帯電話の電源も切って休めるのは、年に数日という先生も珍しくないでしょう。その数日も、じつは学会で出かけている時だったりして、家族サービスはなかなか出来ないのが実際多いと思います。 以上のように、医者と言っても様々で、十分家族サービスが出来る医者から、全く家族サービスも出来ない医者まで様々です。ただ、勤務医で家族サービスを十分やっている人は、勤務先では「こいつは役に立たん」と思われていることも多いですね。 あと、医者は一番こき使われるのが経験5-10年目です。この年代の医師は、内科、外科などの医師が多い科でも研修医をのぞくと一番下から二番目になることが多く、また、経験も十分して来て一人で任せられる仕事も多くなってくるので、一番仕事量が多くなり、なかなか家に帰れなかったり、休日にも呼び出されたりします。この時期は、順調にいくと30-35歳ぐらいで、だいたいが結婚して第1子が生まれ幼稚園に行く頃になります。これがまた、嫁さんが育児ノイローゼや浮気疑惑を持つ頃となり、家庭崩壊となる危険性を十分にはらんでいる時期と重なるのが問題です。これさえ乗り切れば、内科や外科の勤務医でも40歳以降は、週2日ぐらいは一緒に晩ご飯、月に2-3回は家族で買い物、半年に1回ぐらいは日帰り旅行、年に1度はお泊まり旅行ぐらいの家族サービスは可能ですね。 なお、今の医療改革が進めば、開業医になって休みを取ろうというのは難しくなって行くと思います。今のままでは開業医の収入はどんどん減る方向に向いて来ており、収入を増やそうと思うと昔の開業医のように時間外診療や24時間対応の訪問診療などをやって行く必要があるからです。
なるほど:8
一般的には卒業後10年間はプライベートを優先できる立場ではないでしょう。医師は労働者と割り切れる職業ではなく、奉仕者でなければなかなか務まらないのです。まあ人それぞれですが!!
なるほど:1
歯科医など、時間から時間までの、救急性のあまりない仕事なら大丈夫でしょう。
< 質問に関する求人 >
医者(東京都)この条件の求人をもっと見る
求人の検索結果を見る
< いつもと違うしごとも見てみませんか? >
覆面調査に関する求人(東京都)この条件の求人をもっと見る