生産技術職は将来性がないでしょうか？ 大手食品メーカーの生産技術職に内定を貰ったのですが

Question

生産技術職は将来性がないでしょうか？

大手食品メーカーの生産技術職に内定を貰ったのですが「職場は工場」「転勤が多い」「きつい」「汚い」「出世しにくいため年収がなかなか上がらない」「交代制なので夜勤も多い」「他の職種への転職が厳しい」

などとよく言われていますよね。これって実際のところどうなのでしょうか？

私は元々食品メーカーに就きたくて、中でも大学で学んできた工学の知識を少しでも活かせて働けたらいいなと思い生産技術職を目指してきましたが、調べるにつれて悪い話ばかりが目に付くようになってしまいました。

きつい・汚い・夜勤が多いなどは、私自身問題ないのですが「出世しずらい」「転職で不利」なのは少し心配になります。

詳しい方や、生産技術職を経験してきた方がいらっしゃいましたら教えて欲しいです。

Answer 1

中々難しい質問です。

会社によっても異なりますが、メーカーと言う事は
自社製品を製造していると思われます。

そうなると、商品企画の様な部署があり、それを元
に開発、研究と呼ばれる部署が設計(製品)します。
その製品をどの様に造るか？
これが生産技術の仕事です。

原料をどの様に仕入れるか？
ライン設計はどうするか？
製造の為の機械や工場の設備はどうするか？
工程設計や手順書も必要です。

更には、既存の展開、改造、保全もあります。
会社によっては生産技術、設備設計、製造技術等
に区分され、終わりのない職場なので、さぼらな
ければ忙しくて当たり前の職場です。

会社と言うのは昇格試験と言うのがあり、出世より
もこの試験に受かるかどうかが先ずは重要です。
試験には、会社にどの様に貢献したかが問われます
ので、生産技術ですとそれが仕事とも言え書きやす
い側面はありますが、昇格試験には実務と関係ない
学科もあり、勉強時間を取りずらいとも言えます。
通常、夜勤は有りませんが、残業は多くなる傾向は
あります。
食品関係ですと汚くはないと思われますが、機械立
上げ等で油まみれになる事は良くあります。
と言う事で、出世するにはこの昇格試験に合格して
いるのが条件になりますが、人数制限と言うのがあ
ります。

要するに、部下の人数の比率とも言えます。
開発、生産技術は細分化されている所が多く、課長
位までは比較的多い傾向にはありますが、相対的な
評価なので、全員が出世できませんね。
それを解消するために技士等の名称で、部下はいな
くても役職に準ずる給料にしている会社もあります。

Answer 2

そもそも技術職というのは研究開発なども含め世間の認知度が低く、誤解が多いのが現状です。
よく言われる、「生産技術は田舎の工場勤務」というのは、業種によるところもありますが大抵は開発も田舎の工場勤務です。
製造業である限り、都心で働くことはほとんどありません。

製造業の代名詞にもなっている「きつい・汚い・危険」は、職種ではなく企業ごとのリスクアセスメントへの力の入れ具合で異なります。
リスクアセスメントに力を入れている企業は、ライン作業者でも保全作業者でも設計担当者でも工場見学の来客でも災害が起こらない取り組みがされています。
力を入れていない企業は、当然加害物に触れる機会が多い仕事ほど災害リスクが高いですが、現場にたまにしか来ない人の安全教育や危険意識が不十分なせいで災害につながることもよくあります。

そして、生産技術の一番分かりづらいところで、企業によって仕事の内容や職務の区分がまちまちなところがあります。
基本的に生産技術とは量産準備と技術開発が主業務になるため、現場でライン作業することはありません。
保全業務もほとんどの企業は生産技術の仕事ではありません。

では一体量産準備とは何をするのかといえば、現行設備を使って新製品を量産する方法を考え、必要であれば新しい治具や金型を設計し、製作し、据え付け、トライをします。
これが生産技術の主業務です。
そして、付加価値を増やしたり生産効率を上げたり安全作業に繋がるようにするのが技術開発です。
バチバチの技術屋なので、転職の潰しはかなり効きます。

夜勤の有無、休日出勤の有無は企業やタイミングによって異なりますが、工場は夜間も稼働するため、稼働しない土日に仕事をする機会の方が多いはず。

出世については、機械系のメーカーなら少なくとも不利にはなりません。
生産技術出身の社長もザラにいます。
本田技研の社長は生産技術出身と開発出身とが交互に就任していることで知られています。

ものづくりがしたくて生産技術を目指すなら、個人的に食品メーカーではなく機械メーカーか設備メーカーを勧めます。
食品メーカーで設備を内製しているところはあまり見ません。