年金手帳についての質問です。

Question

年金手帳についての質問です。以前、事務の派遣スタッフとして就業していたとき、契約中(就業中)は年金手帳を派遣会社に預けておかなければなりませんでした。そのあとに就業した派遣会社はそんなことはなく自己管理でしたが、派遣に限らず、企業が従業員の年金手帳を預かると言うのは、よくあることなのでしょうか。

Answer 1

今現在は、厳密に言うと、
年金手帳を会社が預かるのは、違法行為です。
その根拠は、
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【厚生年金保険法施行規則】
第16条（年金手帳の返付等） 事業主は、第３条第１項又は第２項の規定によつて年金手帳の提出を受けたときは、当該年金手帳を確認した後、これを被保険者又は70歳以上の使用される者に返付しなければならない。
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※「第３条第１項又は第２項」は、厚生年金への加入手続き等を指します。

なんですが、
現実には預かってる職場も結構ありますし、そのことだけで違法行為として摘発もされません。

と言うのも、昭和の昔の慣習が影響してます。特に、昭和では「終身雇用／生涯雇用」と言う”入社したら定年まで同一企業に勤めるのが当たり前”だったのが大きいです。また、最近のように「本人確認書類」をあちこちの場面で要求されることもありませんでした。つまり、年金手帳を本人が持ってても使い道が無かったんですね。定年退職するまでは。
そういう「使わない手帳」を本人が持ってても、どこかに行っちゃう、どこにしまったのか忘れてしまうのがオチだったので、職場で預かっとくほうが、みんなの為だった訳です。
それに、『派遣』なんて無かったんですよ、昭和の昔には。
こんな事情で、従業員の年金手帳は、会社が大事に預かっといて、定年退職の時に「退職書類一式」として渡す習慣になっていました。

で、そういうのが当たり前だと今も思ってる会社の事務担当者が、預かり続けてるってのが現状です。大抵は”違法行為”だとは知らずにね。就業規則などの社内ルール・マニュアルに明記してあるケースまであるようです。