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総アナログの描き手が商業誌の7割くらいの 時代に、8件くらい(常駐3件程度、ヘルプや 臨時でときどき~たまに行く5件程度)掛け持ちで 10年くらいアシをしていたことがある者です。 漫画の絵を「ウマイ、ヘタ」という、曖昧な 要素で捉えている人には、むかない現場でもある、と 私は思います。 まず、背景屋(モブの人物や小物も含む)をやるには 漫画家さん(雇い主)側のパース感覚や画風に合わせないと いけませんので「自分の中ではこういう絵がウマくて こういう絵がヘタ」といったような考え方で仕事に臨んで いると、雇い主側(漫画家さん)からの発注に応えられない ことが多くなってしまいます。 一般的あるいはご自身の考える「ウマい絵」ではなく、 「発注者である漫画家さん側が、この依頼ではどんな絵を 求めているのか、描いてほしいのか」見極め、それに応え られる「洞察力と現場への適応力」が大切です。 それといつも思うのですが、最近のアシスタント志望者さんは アシ志望なのに「スクリーントーンは、グラデーション削りなら ちょっとは得意です」とか、デジタルなら「ボカシケズリが 簡単にきれいに表現できるフィルタを自作しました」とか 「つやベタはちょっと自信があります」とか、 アナログでもデジタルでもアシにとってかなり重要な 「ベタとスクリーントーンの技術と知識」についてアピール している人をあまり見掛けないのが気になります… それらの、漫画における「仕上げ」の部分の作業は、 主に、現場において最も賃金の安いヘルプさん(臨時などで 入るスタッフのこと)の仕事ではありますが、 「最も大量にこなさなければならない作業」であり、 『アシスタントという仕事の要であり大部分』なのも 確かです。 背景屋であっても、自身が仕上げた背景画を、場面に あわせた仕上げ(昼か夜か、悲しい場面か楽しい場面かなど)で 自主的に適正なトーンを貼ったりベタを塗ったりできる人と できない人では、現場での評価がまるっきり違いますし、 背景が苦手なヘルプさんであっても、ベタやトーンの技術が 高ければ「その人にここの仕上げをしてほしいから」呼ばれる ということも、往々にして普通のことです。 また「仕事場Aでは背景屋で呼ばれるけど、仕事場Bでは 万年ヘルプでしか呼ばれない」ということも普通のことで あり、質問者さんが「どんな絵でどんなパース感覚であっても」 すべての漫画家さん(雇い主)が、それを全く同一に 「ウマイかヘタか」で評価することもまた、ありえないのです。 なので、アシ募集に応募なさるなら、ありがちな課題の 「任意の三方向から見たビルの絵をそれぞれ、ペン入れ、 仕上げまでおこなって提出せよ」みたいな絵を描くことに なっても、トーンケズリ、カケアミ、ヌキのある平行線などの、 一般的に「漫画の原稿を仕上げるお手伝いで役立ちそうな 要素」を、言われずとも盛り込んで、ポートフォリオを 作ったほうがよろしいかと思います。 デジアシなら自作フィルタで賄えることをアピールするのも アリです。 そして賃金ですが、時給換算にして平均はヘルプ800円~ 背景屋1300円くらいの、常駐でどっちもそこそこ担当 する人が1000円くらいが相場です。 ちなみに私の最安値は時給400円程度(途中で逃げましたww) ~最高値は時給2200円程度でした。 他に、家でコピー原稿用の使いまわし用の背景画の受注をされて 相応の値段で買い取って貰う仕事もありました(一枚3000円~ 20000円程度くらい。出来を精査されての値段の上下動 ありまくりw)。 そして本当にピンキリな上に仕事場によって様々です。 もちろん時給換算ではないところも多いです。 漫画家さん本人に普通のアルバイト等の経験がなかったり すると、交通費すら支払われない現場もありますww (デジアシなら交通費はないですが、ネットの回線契約を 一段上の高いものにすることを強制されてその料金差額は 支払われないとかありそう…) 福利厚生に関しては、全体的に普通の仕事に比べたら 「お察しください」ww状態の仕事場のほうが多い、とは 申し上げておきますね。 とにかく、応募なさるなら募集要項を読んで、ご自身が 漫画を描く時の状況も鑑みて「その現場でどのように 役に立てるか」を想像なさって行動してみて下さい。 それができていれば、ご自身の絵がウマイかヘタかという ことより、現場が欲している人材とはどのような人なのかが 気になってくると思いますし、どのように動けばよいのか みえてくると思います。 …っていうか、 同人誌とか部誌への寄稿とかの原稿で、漫画仲間とかに 好意で原稿制作を手伝ってもらったこととかないんですか? そういう時って普通、早急に必要な要員って「ベタホワイト トーン(仕上げ)を手伝ってくれる人」ですよね? …商業誌の漫画は、同人よりページ数が多い状況もありがち ですよね? 当然、デジタルで単純作業だとしても超大量の 処理があるという予測はつけられますよね? >ベタホワイトトーン そういうことです。
マンガ家をネタにした、マンガやアニメ、映画、小説などいろいろあるので、ぜひご覧ください。絵が上手くない人がマンガ作成の現場で全く役にたたないことがわかるはずです。役に立たない人に給料を払う、ということは考えにくいです。原作担当など直接絵を描かないスタッフがいる現場もありますが、高いレベルでないと仕事になりません。
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