現在、31歳。高等学校一種公民の資格を有しているのですが通信で地歴まで教員免許を取得する場合、教育実習は再度行かなければ…

Question

現在、31歳。高等学校一種公民の資格を有しているのですが通信で地歴まで教員免許を取得する場合、教育実習は再度行かなければならないのでしょうか？

Answer 1

☆教育職員免許法第5条別表1「教員免許の新規取得」をもとに、高校地歴免許を取得する場合

→教育職員免許法施行規則第20条では、

簡単に書くと、
（例1）
「中学社会免許の取得に必要な教職科目・教科科目・教科教職科目の単位は、
卒業する時に中学社会免許を取得できる学部・学科・専攻で履修し、単位修得すること」

（例2）
「高校公民免許の取得に必要な教職科目・教科科目・教科教職科目の単位は、
卒業する時に高校公民免許を取得できる学部・学科・専攻で履修し、単位修得すること」

（例3）
「高校地歴免許の取得に必要な教職科目・教科科目・教科教職科目の単位は、
卒業する時に高校地歴免許を取得できる学部・学科・専攻で履修し、単位修得すること」

・・・となっています。

→そのため、
都道府県教育委員会が、

「教育職員免許法施行規則第20条の規定にもとずき、
高校地歴免許を取得できる学部・学科・専攻で履修して、単位修得して下さい」

と、判断した場合、

→単位が認められるのは、
日本国憲法・英語・体育理論・体育実技・情報処理の5科目のみとなり、

それ以外の教職科目（教育実習を含む）＋教科科目＋教科教職科目＝合計59単位全てを、

高校地歴免許を取得できる学部・学科・専攻（通信制を含む）で、
全て再履修し、単位を全て取り直さなければならなくなる場合もあり、
ほぼ0からの再スタートとなってしまう可能性も、十分ありえます。

※「高校公民を取得するために修得した教職科目（教育実習を含む）や教科教職科目の単位を、
高校地歴免許を取得するために必要な教職科目（教育実習を含む）や教科教職科目の単位として使っても良いかどうか」など、

もっと詳しいことは、

必ず、
県庁などに設置されている
都道府県教育委員会の窓口に行って、相談し、
詳しい指示をお受け下さい。

☆教育職員免許法第6条別表4「他教科免許の追加取得」をもとに、高校地歴免許を取得する場合

→この場合は、

ア）地歴免許の「教科に関する科目」・・・20単位以上
イ）地歴科教育法・・・4単位以上
合計24単位以上を、
昼間の通学の大学・夜間大学・通信制大学などで、追加履修・追加単位修得し、

県庁などに設置されている
都道府県教育委員会の窓口に行って、教員免許の発行申請すれば、
高校地歴免許を取得することができます。

※この場合、

・地歴科教育法以外の、残り全ての教職科目
・教科または教職に関する科目
・地歴の教育実習
・教職実践演習

・・・の履修は、
全て不要です。

→もっと詳しいことは、
県庁などに設置されている
都道府県教育委員会の窓口に行って、相談し、
詳しい指示をお受け下さい。

☆教育職員免許法第6条別表4「他教科免許の追加取得」で取得する場合、

（例）
A県
卒業した大学の、
ゼミ教員の書いた「人物に関する証明書」でもOKです。

B県
卒業した高校の、
クラス担任の書いた「人物に関する証明書」でもOKです。

C県
C県教育委員会の職員が面接を行い、
C県教育委員会で、「人物に関する証明書」を作成いたしますので、
「人物に関する証明書」の提出は、一切不要です。

・・・と、
都道府県教育委員会によって、対応が異なり、

勤務先での書類記入が、一切不要な場合もございます。

→ですから、
とりあえず、まずは、

県庁などに設置されている
都道府県教育委員会の窓口に行って、相談し、
詳しい指示をお受け下さい。

Answer 2

これは行っても良いですし、行かなくても良いです。

まず教員免許の取り方として、2つの方法があると思っておいて下さい。

1つ目は教育実習に行き免許を取得する方法、2つ目は教育職員検定を受けて免許を取得する方法です。

ただし、1つ目の方法の場合、既に取れている単位については、取れているという証明書を提出出来れば単位を取らなくても良くなります。

このため、高校公民を持っているという事なので、教育実習の単位が3単位あるはずなので、この証明書を提出出来れば地歴を取る時には教育実習はやらなくてもOKになります。

なお、これは高校公民を持っている人についてです。

高校の教育実習は、公民や地歴、国語や英語などが3単位の実習です。
でも高校の数学や理科、書道や商船などは2単位の実習でもOKです。
高校工業については実習はゼロ単位、つまりは行かなくても免許が取れます。

あくまでも取れている単位が使用出来るだけなので、例えば数学の免許保持者で実習が2単位しかない場合には3単位の実習が必要な地歴を取ろうとすると1単位不足するため教育実習になります。

ちなみにこの仕組みは教育実習以外の科目も同様なので、必要な単位数は21～36単位となります。
(注>2019年4月より教員免許法の改正があり、必要な単位数の幅が24～36単位になる予定です。現在在籍している人については現行制度ですが、これから在籍を考えている人の場合は24～36単位で考えておいて下さい)

2つ目の教育職員検定ですが、こちらは検定という名前ですが、実際には書類審査しかありません。

学力に関する試験は24単位と決まっていて、これが取れれば合格です。
この24単位には教育実習は無いため、教育実習は不要です。

ちなみにこの検定は、高校の免許保持者などしか受けれないですが、高校の免許が何であっても受験は可能なので、公民があれば受験可能です。

ただ試験内容は他に身体に関する試験と人物に関する試験があります。

身体に関する試験は、病院に行き健康診断を受け、健康であるという診断書が提出出来れば合格になります。
持病があったりしてひっかかると超難関になってしまう場合もあります。

人物に関する試験は、勤務先の偉い人からの推薦状の提出です。
現職教員の場合は校長や教頭などからですが、民間企業の勤務の場合は社長や工場長などからです。

民間企業に就職していると、教員としての推薦状を貰うという事は、教員になる=民間企業は退職する。という構図になる訳です。
人によっては退職前提の話になってしまい、推薦状が全然貰えなかったりして苦労する場合もあります。

とりあえずはどっちの方法でも良いですよ。
そしてどっちの方法でも教育実習はやらなくてもOKです。

が、1つ目の方法で、公民の時の証明書を提出しないという場合に限り、教育実習が必要になります。
なりでやりたければ実習をやってもOKです。

仕組みとしてはそんな感じですね。

長くなりましたがとりあえずはこの辺で。