国家公務員Ⅱ種試験とは 国家公務員Ⅱ種試験は国家公務員になるための試験ですが、国家公務員Ⅰ種試験が各省庁の幹部候補となるための試験であるのに対して、国家公務員Ⅱ種試験は各省庁の地方出先機関・付属機関の幹部候補採用試験といった位置付けとなっています。ただし、国家公務員Ⅱの一部では本省庁採用もあります。行政区分は全国を9つに分けた地域ブロック別に採用され、勤務地もその地域内になります。 試験のレベルは、「大学卒程度」とされていますが、採用に関しては学歴・性別を問わず国家公務員Ⅱ種試験での成績が重視されます。 また、レベル的には地方上級試験とほぼ同程度ですが、採用人数が多いことから地方上級試験に比べると若干合格しやすいと言われています。 受験資格 試験の行われる年の4月1日現在で、21歳以上29歳未満の方です。また、日本国籍を持っていることが必要です。 ただし、21歳未満であっても短期大学・高等専門学校を試験の翌年3月までに卒業見込の方も受験可能です。 試験日程 願書配布開始 2月下旬 公告日 4月上旬 受験申込期間 4月中旬~4月下旬 第1次試験 6月第3日曜日 官庁訪問 6月下旬~8月下旬 第1次試験合格発表 7月中旬 官庁合同業務説明会 7月下旬 第2次試験 8月上旬~8月中旬 最終合格発表 9月上旬 採用面接 9月上旬~ 採用 4月1日 試験内容 <第1次試験> ・教養試験(択一式150分) 教養試験は、全55問ですが、このうち一般知能25問を必須解答、また一般知識30問のうちの20問を任意に選択して解答します。よって、55問中45問を解答することになります。 教養試験 試験科目 問題数 一般知能 文章理解 8問 判断推理 9問 数的推理 5問 資料解釈 3問 一般知識 数学 2問 物理 2問 化学 2問 生物 2問 地学 2問 思想 2問 文学・芸術 2問 日本史 2問 世界史 2問 地理 2問 政治 3問 経済 4問 社会 3問 合計 55問 ・専門試験(択一式180分) 専門試験は、16科目(80題)の中から8科目(40題)を選択を選択して解答します。(科目選択解答制) 専門試験 試験科目 問題数 政治学 5問 行政学 5問 憲法 5問 行政法 5問 民法(総則及び物権) 5問 民法(債権、親族及び相続) 5問 ミクロ経済学 5問 マクロ経済学 5問 財政学・経済事情 5問 経営学 5問 国際関係 5問 社会学 5問 心理学 5問 教育学 5問 英語(基礎) 5問 英語(一般) 5問 合計 80問 ・論文試験(小論文60分) 論文試験では、これから公務員になるものとして知っておくべき一般教養的な課題が出題され、それについて自分の考えを表現する試験です。理解力、文章構成力、一般常識を試され、また、課題に対する自分の考えなども評価されます。 試験地 第1次試験の試験地および第2次試験の試験地は、第1次試験地は以下の中から受験に便利な1都市を、第2次試験は希望する勤務地域に対応する都市で受験します。 <第1次試験> 札幌市・旭川市・盛岡市・秋田市・仙台市・東京都・千葉市・新潟市・長野市・静岡市・名古屋市・金沢市・京都市・大阪市・神戸市・松江市・岡山市・広島市・山口市・高松市・松山市・福岡市・北九州市・熊本市・鹿児島市・那覇市 <第2次試験> 札幌市・仙台市・東京都・名古屋市・金沢市・大阪市・広島市・高松市・福岡市・熊本市・那覇市 合格基準 明確な合格基準は発表されていませんでしたが、近年は配点比率が公表されています。 (以下の表は、平成18年度の配点比率の改正に対応しております。詳しくは、近年の公務員試験制度の改正についてをご覧ください。) 試験 試験種目 配点比率 第1次試験 教養択一 2 専門択一 4 論文 1 第2次試験 人物試験 1 配点比率合計 8 得点化を行う教養試験・専門試験・専門記述試験においては最低限必要な基準点を設けてあります。基準点(満点の30%~35%)に達しない試験種目が一つでも存在する受験者は、他の試験種の成績に関わらず不合格になります。 そして、第1次試験の教養試験、専門試験、論文試験の得点に、第2次試験の人物試験の得点が加えられ、合格最低点を超えた受験者が最終合格となります。その後、採用者面接を受けて、正式に採用されます。 なお、最終合格者に占める採用者数の割合は例年約6割程度です。よって、残り4割の合格者はその後1年間採用される権利を有することになりますが、後に採用される可能性はほとんどなく、採用されないまま有効期限を迎えることとなります。 競争倍率 平成17年度実施結果 試験の区分 申込者数 第1次試験合格者数 最終合格者数 行政 北海道 2452(622) 271(59) 186(43) 東北 3395(1206) 348(94) 210(66) 関東甲信越 18444(5747) 2571(668) 1757(493) 東海北陸 4844(1624) 792(234) 522(175) 近畿 8418(2589) 853(202) 574(147) 中国 2777(931) 388(110) 207(64) 四国 2028(791) 255(78) 155(56) 九州 5732(1909) 510(157) 347(119) 沖縄 1523(800) 83(33) 62(26) 計 49613(16219) 6071(1635) 4020(1189) 物理 842(137) 125(14) 77(7) 電気・電子・情報 1500(122) 340(24) 192(14) 機械 769(43) 194(6) 116(3) 土木 3295(406) 623(57) 397(37) 建築 653(192) 70(14) 34(7) 化学 1654(490) 129(22) 81(20) 資源工学 112(28) 9(1) 5(1) 農学 1868(782) 243(83) 184(67) 農業土木 568(174) 121(34) 79(25) 林学 747(296) 186(73) 115(52) 合計 61621(18889) 8111(1963) 5300(1422) ( )内は女性の数で内数 (受験者数が不明であるため、申込者数で競争倍率を出しています。) 国家Ⅱ種・行政職の場合、採用が全国9地区に区分されており、採用後も基本的には採用された地域内での異動が中心です。したがって、地元にて国家行政に携われるとも考えられます。もちろん、本人の希望・適性によっては、全国各地や海外勤務の可能性もあります。 国家公務員Ⅱ種試験を受けるには 例年、2月中旬に募集要項と所定の受験申込用紙が配布されます。募集要項、申込用紙の請求先は各人事院地方事務局です。請求方法は直接取りに行くか、もしくは、郵便で請求します。郵送で請求する場合は、封筒の表に「国家公務員Ⅰ種・Ⅱ種請求」と朱書きし、120円切手を貼った返信用の封筒(角形2号)に宛て先を明記して同封します。 受験申込の受付期間は4月中旬~下旬です。人事院地方事務局から取り寄せた申込用紙に所定事項を記入して提出します。申込方法は直接提出しに行くか、もしくは、郵送で提出します。郵送で提出する場合は、申込書中の郵便はがきの切手欄に50切手を貼り、必ず配達記録郵便にしてください。 申込みが受理されると受験票が送付されてきます。受験票が届かない場合は、各申込先に問い合わせてください。 官庁訪問について 官庁訪問は会社訪問と同じイメージで考えてみてください。 官庁訪問の利点は、各省庁のイメージをより実現に近いものとできるところですが、非公式の面接試験の役割も果たしています。官庁訪問で内々定が出るところも多く、志望する官庁に採用されるためには積極的に官庁訪問をしなくてはなりません。また、例年、第1次試験合格発表後の8月上旬に官庁合同説明会が開催され、それから本格的な官庁訪問が始まっていましたが、近年は、国家Ⅱ種試験でも第1次試験合格発表前から官庁訪問するようになってきています。(官庁・機関によって異なります。) なお、当サイトでは、官庁訪問掲示板を設置し、受験生同士が情報交換できるようにしておりますので、ぜひご利用ください。 また、官庁訪問についてなど、当サイトの「訪ねる」カテゴリに、官庁訪問について、より詳細に記載してありますので、ぜひご覧ください。
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