■アシスタントの仕事の範囲は? キャラクターの顔などはマンガ家自身でないと描けません。そのため、アシスタントが担当するのは背景や効果線を入れる作業が主になります。具体的には、ペン入れ、ベタ塗り、ホワイト、消しゴム、トーン貼り、効果線などなどです。マンガ製作ソフトを導入している現場もあるので、場合によってはITスキルも求められます。 マンガ家によっては、登場人物の下書き、人物の体の線入れ、アイデア出し、洋服のデザインなども、アシスタントに依頼することがあります。また、買い物や掃除などの雑用も仕事に含まれることがあるそうです。 ■どんな人がアシスタントになるの? さまざまな立場の人がいます。マンガ家を目指している人はもちろん、一度デビューしたものの連載を持っていない人、アシスタントを続けすぎてベテランのアシスタントになっている人など、多種多様です。 アシスタントになるための素養として絵が上手いに越したことはありませんが、マンガ家によってはやる気や人柄を重視する場合もあるようです。そういった作家の希望とマッチすれば、絵が下手でも雇ってくれることもあります。 ■どうやってアシスタントになるのか? アルバイト情報誌や、マンガ雑誌の募集広告に募集がある場合があります。 特にマンガ雑誌には隅に小さく書いてあることが多いので、探してみましょう。マンガ雑誌の編集部に電話で募集の問い合わせをしたり、編集部にマンガを持ち込んだ際に募集しているマンガ家がいないか尋ねたり、編集部に問い合わせるのも1つの方法です。 なお、最近はデジタルで描くマンガ家が多いため、クラウドで画像データを共有してスキャン画像の汚れ消しやベタ、グラデーション処理などを担当するデジタルアシスタント(デジアシ)の需要が増えてきました。 長期のアシスタント募集情報はそのマンガ家のオフィシャルサイトやSNSでチェックできる場合がありますし、単発の緊急アシ募集などはtwitterで呼びかけられる場合もあります。 ■背景や効果線は描けて当たり前! 自分の能力はきっちり把握すべし 主に背景や効果線を描くことになるので、「集中線」「ベタフラッシュ」「カケアミ」などが自信を持って描ける程度の技術は必要です。それから、自動車や住宅、部屋など、実用的な絵をしっかり描けるとマンガ家としては助かるのです。 〆切りに追われるマンガの仕事は、時間との勝負です。できるだけ早く、正確に絵が描けることも大切です。時間を覚えておき、自分が何を、どれくらいで描けるのか、管理しておくことも重要です。 描けないことは「描けない」と言いきることも大切。むしろ、「描ける」と言って描けないことのほうが問題です。 アシスタントとはいえ、仕事は仕事。仕事をするのであれば、依頼にはきちんと答えなければなりません。絵の勉強にはなりますが、給料を貰うプロとしての意識は忘れてはいけません。 なお、アシスタントとしてスムーズに働くためには、「アオリ」「アタリ」「ヌキ」「マド」などの用語はひととおり覚えておきましょう。いちいち「モブってなんですか?」などと聞き返していては仕事になりません。 また、漫画は描いて終わりではなく、スキャンや製版の過程を経て、雑誌やコミックスに掲載されて、初めて「商品」として完成します。 たとえば「モアレがなぜ発生するのか」などといった印刷知識がなくては、商品としてのマンガのアシスタントはできないでしょう。 専門学校や、マンガの描き方講座などではこうしたこともキチンと教えてくれますが、独学でマンガを描いてきた人は「プロのアシスタント」としての勉強も必要なのだということを知っておいてください。
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