一般的に、税理士よりも社労士の方が、専門性という観点では劣ると言われる理由はなんでしょうか。

Question

一般的に、税理士よりも社労士の方が、専門性という観点では劣ると言われる理由はなんでしょうか。

Answer 1

専門性では劣りませんよ。

確かに税理士は税理士の資格で、社労士の独占業務とされている業務の一部を遂行することが可能です（本当に限定的な部分だけですが）。

だから、税理士事務所経由で、給与計算ソフトが有料提供している事務所も多くあります。

しかし、

給与計算ソフト自体は社労士の専門知識のない人には使用できず、当然、コンサルも難しい。

なんで、税理士事務所が社労士をハロワで募集していたりします。

なぜか？専門的過ぎて自分たちには無理だから。。。。

ただ、実際、多くの社労士は、その限定的な部分のみでご飯を食べているいわば、単調処理係と化しています。

なぜ、事業主は、ロクなコンサル業務をしようとしない（素地はあるので、ちゃんと努力すればできます。）社労士と惰性がごとく契約を続けるのか？

端的にいえば事業主をだましているから。

楽な部分（社会保険関係届出、社会保険料の計算、労働保険の申告、源泉税額の計算など、、、）でお金がもらえるならオールＯＫ。。。ってスタンスだからです。（そうでない事務所も当然ありますが、、、、、少数派かもしれません。）

就業規則に積極的に手を出している社労士などは、まず本当に一握りです。

以下は、実際に、私が勤めていた会社の社長（以下「事」）と社労士事務所職員（以下、「社」）のやりとり。

断り方としては、

社「うちの事務所に就業規則の作成を依頼すると、莫大な費用がかかりますので、辞めた方がいいですよ。」

事「莫大っていくら？」

社「３０万円くらいですかね。」

事「ああ、なんだ、それなら、お願いします。」

社「いやいや、やめておいた方がいいですよ。労働局で公表しているモデル就業規則に毛が生えた程度ですから。。。」

事「え～、あんな単に法律の文章を、そのままコピペしただけの程度のものですか？」

社「そうです。そうです。」

で、労務管理リスクにさらされ続けるという。社労士は、ちゃんと責任回避。

で、しかも、その地域の既存客の大多数をその事務所が占めているという。。。

確かに、給与計算の法定控除の部分と、通勤手当の計算だけで安定して食っていけるなら、確かににそっちの方がいいです。

ときどき、社会保険の届出とか、調査のときに、知識をひけらかして、社長に「こいつは、信頼できる奴」と騙す程度など、お茶の子さいさい。。。

その程度の事務は、実は、一人経理事務員を経験している経理事務員を雇えば、事務員が普通にやっちゃうのだが。。。。ただ、事務員に応募してくる奴の中には、実務ができない「なんちゃって」とか「商業高校出ただけのなんちゃって」も多いけどね。。。

Answer 2

一般的にそんなことは言われていませんので、あなたが偏った考え方を持っているうえにそれが一般論だと勘違いしているからだと思います。

Answer 3

専門性で劣るというのは、私は聞いたことが無いですけど、あるとしたらこんな話かと思います。

士業には業際というのがあるのですけど、社労士会と税理士会は、過去に業際に関してもめた経緯があります。
つまり、社労士は労働基準監督署や年金事務所へ提出する書類の作成、提出を独占業務とし、税理士は税務署へ提出する書類の作成、提出を独占業務とします。社労士が税金関係の書類を作成したり、税理士が労働関係の書類を作成したり、という場合に支障があるということ。

これについて、両協会で確認した内容がこちら。
http://www.nichizeiren.or.jp/suggestion/siryo-10/01.pdf

読んでもわかりにくいかもしれませんが、
税理士は、租税に関係するものはOK（ほかはNG）
社労士は、年末調整をしちゃダメ
ということですよね。

税理士にとって、租税に関係するもの以外、例えば雇用に関することとか、労災に関することとかには興味ないですから、租税に関することさえできれば問題無かったはずです。つまり、社会保険とか、労働保険とかの手続き関係ができれば、OKだったはず。
社労士にとっては、年末調整事務ができないというのは、おそらく当時としては痛手だったはずです。

そういうところから、なんとなく、税理士の方が、社労士の業務を多少食っているというのは否めないところかなと思います。