日商簿記２級はこれから難化していきますか？

Question

日商簿記２級はこれから難化していきますか？

Answer 1

難化していきますね。

既にご存知かと思いますが、日商簿記2級は平成28年6月（143回）～平成30年にかけて新たな論点が追加されます。

個人的に、来年の試験はそれほど難しくないと思われます。
なぜなら、クレジット売掛金とか見慣れないものがありますが、これはクレジットカードの手数料がかかったりするときの仕訳をすれば大丈夫です。

電子記録債権やソフトウェア等も1級で出題されていましたが、実際にといてみるとそこまでは難しくありません。2級論点に入ってきてもすぐに攻略できると思います。

キリがないので、割愛させていただきます。

日商簿記2級で山となるのは、連結会計・税効果会計あたりだと思います。
こちらは29年・30年に追加される論点なので、28年では出題されません。
連結会計が出題されるということは、連結貸借対照表・連結損益計算書・連結精算表・連結株主資本等変動計算書が出題されるということです。
他にも、今までは「単位：円」で頻繁に聞かれていたものが、「単位：千円」が中心になる可能性も十分にあります。見落とさないようにしてください。

・平成28年以降で出題される可能性がある問題
【第1問】
仕訳

これは変わらず仕訳です。
新たな論点も勉強しつつ、今までどおりテキスト・問題集等を使用してやることですね。

【第2問】
理論問題（○×形式・選択式・記述式・穴埋式）
固定資産・有価証券・リース取引（平成29年以降）等の一連の処理
銀行勘定調整表（両者区分調整法・企業残高基準法・銀行残高基準法）
株主資本等変動計算書
※伝票会計→28年から3級論点になるが、2級は3級の範囲を含むため、出題される可能性はある。

例ですが、このような物が出題される可能性があります。
理論問題は、3級や1級で出題されている問題です。
用語の意味・正しい用語を理解しているかどうかが重要です。

固定資産・有価証券・リース取引の一連の処理は、深く勉強している必要があります。
固定資産は、200%定率法が当たり前のように出題されたり、国庫補助金・固定資産圧縮損等、新たな論点も含むので難易度は高いと思われます。
有価証券やリース取引も同様です。
仕訳をとにかくできるようにしておくことが重要です。

銀行勘定調整表・株主資本等変動計算書(S/S）についてはそれほど影響はありません。ですが、株主資本の減額処理という論点がS/Sでは仕訳を解いて、S/Sに金額を記載する必要があるため、そこで出題される可能性は高いですね。

第2問は幅広く出題される傾向にあるため、難易度は若干上がるかもしれません。
ですが、理論問題が出題された場合はラッキー問題です。
根本を理解しているかどうかを確認する意味ではすごくいい問題ですし、○×・選択についてはヒントが書かれているので、逆に解きやすいという問題でもあります。

【第3問】
通常の財務諸表
リース取引・税効果会計等を含む財務諸表（平成29年・平成30年以降）
連結会計→連結精算表・連結貸借対照表・連結損益計算書・連結株主資本等変動計算書（平成29年以降）
決算三勘定（英米式決算法）
※本支店会計→合併等（未達事項・内部利益が出題範囲外となるため、出題される可能性は低い。）

これらと見て頂ければお分かりかと思いますが、ほぼ財務諸表関係です。
連結会計・リース取引・税効果会計あたりは山場となるので、ここを攻略しないと日商簿記2級を攻略するのは至難の業です。

工業簿記については影響はないので、今までどおり得点源にしましょう。
工業簿記を制する者が日商簿記2級を制します。

参考にしていただければ幸いです。