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ヘンダーソン著の本で、わからないところがありました。 「もし、看護という職業が自らのエネルギーの向け先を帰るという…

ヘンダーソン著の本で、わからないところがありました。 「もし、看護という職業が自らのエネルギーの向け先を帰るというならば、それに従って法律も変えらればならない」 この解釈ができる方、お願いします。

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    看護師です。私もヘンダーソンの本を持っており、この文章がどこから出てきたのか出典を探し、周囲の文脈なども踏まえて意見を提示した方が良いかと思ったのですが、探せなかったので質問者様が引用されている部分からのみ解釈し、この文に対する私見を述べたいと思います。 私には、「日本で言う看護職(保健師・助産師・看護師)が、自分たちの行う活動(保健活動、助産活動、看護活動)などの方向性を持ち、それを進める際には法律や条例などの裏付けが必要である」という意味に受け取れます。 私は有床診療所と一般(急性期)病床の病棟での看護師の経験しかないのですが、私だけではなく先輩方・後輩などすべての看護師が行う看護には非常に法律が身近にあり、これから受ける影響が直接患者さんや家族・介護者などに影響していると考えています。 これを私が強く感じたのは、もう5年以上前になるでしょうか。石田昌宏(当時は、日本看護連盟幹事長)氏の「政策過程への参画の実際」という講演を聞いた時です。 当時私は職場からのなかば強制参加で日本看護連盟・都道府県の看護連盟に所属しており、この講演を聞きに行きました。 当時のメモを読みながら書くので正確ではないかもしれませんが、石田氏は「平均在院日数の減少により入退院が以前の倍になり、高齢化により日常生活動作が低下した高齢者が増え、これが数十年続くので、看護師は忙しくなる。何をどうすればいいのか?待っていていいのか?」「看護師は忙しすぎるのを暇にするには、社会的な評価を充実させるには、人手も必要」などの講演内容から私は「看護師は自ら積極的に政策活動に参画し、自分たちの労働環境や看護職の社会における立場などを自らの手で改善することが必要ではないか?」と考えるようになりました。 同時に看護師個人の努力だけでは、看護師が働く労働環境を変えるのは難しい。やはり政策活動に(できる範囲で)関与し、法律や条例などを動かして、看護師が働きやすく、患者さんなどへのケアが行き届き、看護師が快適に仕事できるようになることでの恩恵は看護師だけではなく、患者さんや家族・介護者などの看護の受け手や、医師など一緒に仕事をしている他の職種の方にも満足できるような状態になる(結果、看護が社会貢献をする)のが望ましいと考えるようになりました。 現在いわゆる7対1看護が大病院などで実施され、看護師の人員配置が見直されて、私が勤務していた時は看護必要度で測定され、一定基準を満たした病棟でスタッフがこれまでよりも多いという状況がありました。 小松秀樹医師の著書「医療の限界(新潮新書)」の148と149項の1段落ずつを引用します。 とりわけ入院診療に費用がかけられていません(外来診療費は世界的にみてそう低いものではない)。入院診療費の対GDP比は、1960年から98年を通して、先進国中最低です。さらに入院病床に対する医師の配置数でみるとアメリカの5分の1、ドイツの3分の1、看護師の配置はアメリカの5分の1、ドイツの2分の1という有様です(『月刊保団連』臨時増刊号/770号「医療保険と診療報酬」)。 ICUというのは重症で手間のかかる患者を治療する病棟ですから、通常の病棟よりも多数の看護師が配置されている。通常の病棟のICU化とは、看護師の労働が過酷になっているのに、それに見合った形での増員はなされていないことを意味します。こうした病棟では深夜勤務がとくに危ない。看護師二人で三〇~五〇名の患者を管理しなければなりません。これは危険なことです。 尾形裕也先生の講演や小松秀樹医師の著書を読むと日本の看護師はOECD(経済協力開発機構)の先進諸国に比べ、ベッド100床に対する看護師の割合がかなり少ないデータが示されていました。国それぞれ医療に関連する制度やお金のかけ方など異なるので一概には比較できないのでしょうが、やはり日本の看護師はベッドに対する割合を見ると少ないと考えるが自然のようです。 なので過酷な勤務になりやすいと私は考えています。私が病棟に勤務していた時を振り返ると、ベッド数は同じで、勤務者数も同じでも、患者の病状が悪かったり、手間のかかる患者が多い時は増員することが必要だと思うのです(特に夜勤では)。そうしないと手が回らずに一人の患者さんに対応する時間が長くなることで、他の患者さんを待たせたり、話をある程度聴いて対応することが適切と思われる場合でも他の患者への対応を考えると、話を聴いていられなかったりなど、看護師が忙しいことでのケアの質の低下や上記の小松医師が述べているようにあまりに少ない人数で看護することは事故にもつながって来ると思うのです。 少し具体的な話になりましたが、これら看護師の病棟に対する人数やそれに対する診療報酬を決めているのは厚生労働省です。これを動かさないと看護師の勤務も患者さんへの対応も改善されないと思うのです。もちろん看護師個人としての努力も必要ですし、病棟内のチームでいかに限られたスタッフで対応していくために、連絡を密にし、協力し合うことも大切ですが、それだけでは根本的な解決にはならないと私は思っています。 日本看護協会出版会が出しているダニエルF.チャンブリス著、浅野祐子訳、ケアの向こう側 看護師が直面する道徳的・倫理的矛盾 では、様々な日本の看護職へのメッセージが入っていると私は受け止めていますが、私がこの本を読んで、自分の勤務経験と重ねて一番感じたのは「看護師個人では道徳的・倫理的矛盾を改善するのは難しいし、限界がある。法律などを変えて、労働環境を変え、看護師自身・全体の努力と社会へのアピールなどで他職種との対人関係や一般の人が持つ看護師へのイメージなどを変えていく必要がある」でした。 少し遠回りになりましたが、私が質問者様の質問に答えるとすれば、「看護職が自分たちのエネルギーを注いで看護職のケアの対象である人に貢献するためには法律の裏付けが無ければ行いにくいので、看護職は法律や条例の制定などの改善を自ら積極的に出来る限り行うことが大切だと思われる」です。 例えば、日本看護協会が出している「看護者の倫理綱領」15.看護者は、専門職組織を通じて、看護の質を高めるための制度の確立に参画し、よりよい社会づくりに貢献する。 <解説>看護者は、いつの時代にあっても質の高い看護を維持し発展させるよう、看護専門職の資質の向上という使命を担っている。 この使命を果たすためには、保健医療福祉及び看護にかかわる制度に関心を持ち、社会の変化と人々のニーズに対応できる制度への 変革の推進に努める。 また、看護専門職の質及び社会経済福祉条件を向上させるために、専門職能団体などの組織を通じて行動する。 看護者は、このような活動を通してよりよい社会づくりに貢献する。 と述べられている通りで、看護職は自ら看護の質を高めるための保健・医療・福祉など看護に関連する制度などの法律や条例の制定に参画し、看護職自身が働きやすく、それを受ける患者さんや利用者などの受け手も良い看護を受けられ、看護の受け手である社会全体に貢献できるような活動を行うことが必要ではないかと私は考えています。 少し長くなりましたが、これで私の意見を終わります。

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