解決済み
「お客様の中にお医者様は~」という事態の際、研修医も名乗らねばならないのでしょうか?こういうとき、医師は絶対に名乗り出なければならないのですよね? 研修医はどうなのでしょう。法律的には医師免許を持った立派な医者ですが、 確か研修医が何か医療ミスした場合って、指導医がその責任を取らなくてはならないのでは……? それとも病院外では関係なく、一人の医師として名乗る必要があるのでしょうか?
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「お客様の中にお医者様は~」とのアナウンスで、国際線航空機の中で1度、特急電車の中で1度、合計2度の急患を診たことがあります。 最初の放送は、聞き流しました。私は外科系の医師ですので、この様な場合は、内科医師が適当と思ったからです。しかし、2回目の放送で、私以外は医者はいないと思い、応じました。 双方とも軽症で事なきを得ました。特急列車の場合は、次の停車駅で下車して救急病院に搬送する指示をしただけです。国際線航空機の場合は、一般的な胃腸風邪でしたので、周囲の人から市販薬の風邪薬を分けてもらって飲んでもらいました。「近くの空港に緊急着陸して下さい」という判断なら、これはプレッシャーに感じたでしょうが、幸いにも大丈夫でした。 私は、求めに応じましたが、応じない医者も沢山いると思います。 通常の病院では、研修医の判断ミスは、常識を逸した行動(自分で栄養剤を点滴投与して死亡させるなど)以外は、責任を問われることは、まずありません。指導医師が管理しています。 病院外では、研修医であろうが、専門医であろうが、内科医であろうが、外科医であろうが、精神科の医師であろうが、全く、同等に扱われます。ただ、責任を問われる医療行為を実際に行うことは、極めて稀れと思います。 たとえば、肺静脈血栓塞栓症(いわゆるエコノミー症候群)で心停止となった場合、研修医であろうが専門医であろうが、行うべき治療は誰でも知っていますし、その結果が、死となっても、責任を問われないでしょう。 様々な個々のケースを考えれば、回答は迷いますが、通常の日本の研修医が通常の判断をすれば、責任を問われることは無いと考えます。
医師には医師法で定められた応召義務というのがありますので、正当な事由なく診察の求めを拒む事が出来ません。これは研修医であっても同じですね。 研修医のミスに関してはその内容によっては、指導医の指導不足という事になりますが、指導医の指示を仰がずに独断で行った場合や、明らかにおかしな事をすれば研修医自身に咎が及びます。 それとは別に、飛行機ないなどでの急患への対応に関して、一部の欧米諸国では医師の責任を全面的に免除する制度があり、例え医師の力不足で患者さんが亡くなっても医師には一切責任が及びません。結果的にそうした国では医師は積極的に名乗り出て診察にあたる傾向にあります。一方、日本ではこうした緊急の場合であっても医師は免責されません。つまり、何らかの見落としがあって患者さんが亡くなってしまった場合には、例え専門外であったとしても、実際に研修医だったとしても遺族に訴えられたりと言ったデメリットが起こり得ます。これが怖いので、あるアンケートでは3割弱の医師が応召義務には違反するものの名乗り出ないと回答しているのが現状です。 ちなみに、応召義務に定められた「正当な事由」には飲酒が含まれており、裁判記録ではビール350ml缶2本の飲酒で正常な判断が出来ない恐れがあったとして医師が診療を拒否する正当な事由と認めていますので、プライベートでは電車や飛行機では取りあえずビールを飲んでおく医師もいるとかいないとか。
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