まず大きくわけて自衛官は幹部自衛官と曹・士自衛官に分かれます。 それぞれ士→曹→尉→佐→将の前に陸・空・海の言葉をつけ階級呼称に用いています。 「士」は兵隊さん、「曹」は兵隊さんからのたたき上げ、ベテランのノンキャリってイメージです。 士は2士から始まって1士、士長と昇進し、曹への昇進試験を経て20代前半から30手前で3曹になり順次2曹、1曹へと昇進し、多くの人が曹長で定年になります。曹と言うのは10名前後で構成される班・分隊と言う組織のまとめ役のことで、海上自衛隊で先任曹長と呼ばれるベテラン海曹は1曹・曹長クラスになります。警察で言えば巡査が2士、1士。巡査部長が3曹~曹長と言うことになりますね。 幹部候補生は曹長からスタートします。幹部になると、最初は3尉に任官、数年後に2尉に昇任するのですが、陸の場合、20~30人前後を率いる小隊長クラスになります。海上は○○士と言う船内の業務(船務士・通信士・航空管制士・電整士等)担当で分隊のリーダー、空の場合パイロットは全員幹部自衛官ですので、まあ平(ヒラ)の操縦要員と言うことになります。 「踊る大捜査線3」で青島刑事が警部補に昇進して係長になってましたが、キャリアのスタート階級が警部補ですので、警察で言うと、このクラスでしょうか。 2尉を経て1尉・3佐になると、陸は中隊長、海は○○長、空は飛行小隊長(3~6機の編隊長)になります。陸ですと100~200人前後の部隊の指揮官、海上でも艇長になる人が出てきます。大企業の課長、中小企業の工場長ってところでしょうか。3佐以上を「佐官」と言います。管理職手当がつき始める頃です。警察で言えば警部が1尉に相当し、警視が3佐相当になります。踊る大捜査線で室井管理官が最初に登場した頃は警視でした。 次が2佐。陸上だと大隊300~400人くらいの部隊の長、海上では軍艦の艦長が出はじめます。俗に「参謀」と呼ばれる金モールを肩から吊ってる人たちが一番多いのがこの2佐と言う階級です。このクラスから制帽のひさしに葉っぱの飾りがつくことが多くなります。「部長」クラスと言うところでしょうか。警察で言うと、大きいところの署長さんクラス。「警視正」です。踊る大捜査線3のラストでユースケ・サンタマリア扮する真下クンが湾岸署長に就任してました。 その次が1佐。陸は連隊・群と言った1000人くらいの部隊の長、海上では大型軍艦の艦長あるいは2以上の軍艦から成る「○○隊(護衛隊、潜水隊、飛行隊等)」の司令、航空だと飛行隊司令になります。ちなみに基地や駐屯地の「司令」と言われる人たちの多くがこの階級です。支社長、支店長クラス。このクラスだと一線部隊ではだいたい黒塗りの送迎車がつきます。 陸・空の1佐を英語で言うと「カーネル」=領主さまを意味し、かつてヨーロッパでは貴族以上がこの職を務めていました。海の1佐は「キャプテン」。これは解説不要ですね。 将補以上がいわゆる「将軍」「提督」です。俗に「閣下」と言われる階級はこれ以上から。防衛大の卒業生でも同期の中でここまで昇進できる人は稀。同期500名中、1~2%がせいぜいと言う、エリート中のエリートになります。まあ取締役クラスでしょうね。 「将補」の階級章が2つの桜星から構成される事からツースター、その上の「将」はスリースターと言います。 陸で言えば師団長、方面総監と言った万単位の部下を抱える部隊の長、海では艦隊司令官、空だと航空団長。 将の職務に「副○○」とつけると、だいたい将補の職務になります。 これらをまとめる「幕僚長」も同じ「将」ですがこちらの階級章は桜星が4つ。諸外国では「大将」と呼ばれる階級になります。 ちなみに今の警察だと警視総監がこの4スターをつけています。
1人が参考になると回答しました
< 質問に関する求人 >
自衛隊(東京都)この条件の求人をもっと見る
求人の検索結果を見る
< いつもと違うしごとも見てみませんか? >
覆面調査に関する求人(東京都)この条件の求人をもっと見る