臨床心理士は殆どが大学院時代に実習を経験しています。 児童養護施設で被虐待児のセラピーを行ったり、精神科の病院で医師のサポートをしたり、検査をしたり。 もちろん、はじめの頃は、初めて触れる心の闇やディープな領域に、驚いたり、どう接していいか悩んだりするものです。 相手に感情的に引きずられることを心理の世界では「転移」と呼ぶのですが、 この転移をどう扱うかを勉強することも、皆とおる道なんです。 初心者の頃はスーパーバイズを受けて、師事している教授に自分の心理療法について考える方向性やアドバイスを貰います。 そこで「転移」とどう向き合うかも考えて、学んでいくんです。 *転移の扱い方や解釈については、細かくいうと流派による部分もありますので割愛します。 もちろん経験や慣れで、ある程度の「流され」は回避できます。 しかし人間ですから、自分と同じ年、同じ性別で同じ境遇の人の悲話や絶望などには、自分を重ねやすくなってしまうのは当然です。それでも専門家として、冷静に判断する必要もありますし、自分が流されてしまいそうだ、よい相談にはならないと判断された場合には、他のカウンセラーに引き継ぐという方法もあります。一方で、その「流され」を相談の場で解釈して活かすという人もいます。 扱うのが人の心で、臨床心理士も心を持つ人、です。 絶対引きずられない保障はないですし、逆に引きずられることが悪いという訳でもないんです。 誰だって「つらい」のは嫌ですが、その「つらさ」を扱う仕事です。 転移に関する心理療法の手引きや本なども出ていますから、ご興味があればご一読ください。
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