寧ろ、何故価格差異を求める際に実際を使うのか、といった方に着眼点を置くと良いでしょう。 前提として、差異分析の目的はどういった理由によって生まれているかを分析し、改善を図るために行うものです。 (材料の話に絞りますね) 差異分析のボックス図を書く際、ボックスの中をT字で分けますよね。 これは本来であれば、T字ではなく十字で分けるべきなんです。 右下を数量差異、左上を価格差異、そして右上が数量と価格の両方からなる混合差異と分析するのが、本来のあるべき形。 価格差異は単価差額に標準消費量、数量差異は数量の差に標準単価を掛けて割り出し、別途混合差異だけ割り出すというのが、より正しい分析方法になります。 分析をする上での話ですが 価格というのは、市場の流れや需要と供給、物価上昇などの外的要因を受けやすく、こちら側では管理不能なものが多いですよね。 それに対し、消費量はこちらでいくらでも管理が出来るはずです。使いすぎ、無駄、仕損を減らすようにすれば、いくらでもその際は解消できます。 言い換えると、価格差異は管理がしづらい差異、数量差異は管理が可能な差異だということです。混合差異は一旦置いておきます。 さて、差異分析の目的は改善を図るためだと上述しました。 改善できる部分を拾うことが目的ですから、ここでいえば管理が可能な数量差異の方を把握することが最終目的であって、価格差異というのはそこまで重要な指標ではないわけです。 混合差異は価格と数量両方の影響を受けるものですから、数量で減らすことは出来るものの、価格の影響を受ける以上は完全な管理は難しいわけです。 そのため、より厳密に管理が可能な部分を出すという意味では、混合差異は数量差異に含めるべきではなく、逆に言えば重要性が低いので価格差異に含めてしまおうという手法が一般的にとられています。 数量差異が標準単価を使うのは、管理可能な部分だけを把握するため。 価格差異が実際量を使うのは、混合差異もまとめて把握しているため。
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