役員貸付金の認定利息についてです。 決算を毎年申告するにあたって認定利息を 未収入金／雑収入で計上してきたのですが、今回…

Question

役員貸付金の認定利息についてです。
決算を毎年申告するにあたって認定利息を
未収入金／雑収入で計上してきたのですが、今回
役員貸付金が0になりました。こういった場合、未収入金で計上してきた認定利息は
どのように処理すべきなのでしょうか？

Answer 1

役員貸付金の認定利息について、役員貸付金が0になった場合の処理方法について詳しく説明します。

### 1. 認定利息の基本

認定利息とは、役員に対して無利息または低利で貸付を行った場合、税務上適正な利息（市中金利）を基に計算される利息です。これを帳簿上に計上することで、税務上の調整を行います。

### 2. 認定利息の計上方法

通常、認定利息は以下のように計上されます：

```
未収入金（資産） / 雑収入（収益）
```

この場合、未収入金は貸付金に対する利息の未収部分を示し、雑収入はその利息収入を示します。

### 3. 役員貸付金が0になった場合の処理

役員貸付金が0になった場合、つまり全額返済された場合でも、未収入金として計上された認定利息が未回収のまま残っていることがあります。この場合の処理方法について説明します。

#### a. 未収入金の確認

まず、未収入金として計上されている認定利息が全額回収されたかどうかを確認します。もし未収利息が全額回収されている場合は、特別な処理は必要ありません。

#### b. 未回収の未収入金の処理

未収利息が未回収のまま残っている場合は、以下のような処理が考えられます：

1. **役員からの追加徴収**:
未収利息を役員から実際に徴収することができます。この場合、徴収した金額を未収入金の減少として処理します。

```
現金 / 未収入金
```

2. **貸倒処理**:
役員からの徴収が困難であり、実際に回収できない場合は、貸倒処理を行います。貸倒処理を行う場合、以下の仕訳を行います：

```
貸倒損失 / 未収入金
```

この場合、未収入金を貸倒損失として計上し、損失を認識します。

### 4. 税務上の注意点

#### 税務調整

認定利息を貸倒損失として計上する場合、税務上の調整が必要です。税務上は、実際に回収できないことを証明するための書類や証拠を整備しておくことが重要です。

#### 貸倒損失の要件

税務上の貸倒損失として認められるためには、以下の要件を満たす必要があります：

- 回収の見込みがないことが明確であること
- 適切な手続きを踏んで貸倒処理が行われたこと

### 5. 実務的な手順

1. **未収入金の確認**:
未収入金として計上された認定利息の金額を確認し、回収状況を確認します。

2. **役員との協議**:
未収利息の回収が可能かどうかを役員と協議し、徴収可能であれば実際に徴収します。

3. **貸倒処理の実施**:
回収不可能な場合は、貸倒処理を行い、適切な仕訳を行います。

4. **税務調整の実施**:
貸倒処理を行った場合は、税務調整を行い、必要な書類を整備します。

### まとめ

役員貸付金が0になった場合でも、未収入金として計上された認定利息が未回収のまま残っている場合は、以下の処理が必要です：

1. 未収利息の回収を試みる。
2. 回収が困難な場合は、貸倒処理を行う。
3. 税務上の調整を適切に行う。

これにより、帳簿上の整合性を保ち、税務上の適正な処理を確保することができます。必要に応じて、税理士や会計士に相談し、具体的な状況に応じた適切な処理を行ってください。