性質が全く違う試験なので比較は難しいのですが、東京大学の入試については、受験生の置かれた立場によって難易度が大きく異なります。東大入試は、高校の教科書レベルから大きく逸脱した知識を問うような問題は出題されないものの、受験に必要な科目数が日本の大学で最も多く、さらに二次試験では単なる断片的知識だけではなく本質的な理解を問う問題が多く、合格基準点も高いので大学最難関とされているのですが、有名私立中学・高校や受験予備校では、そうした東大対策のノウハウがかなり蓄積されており、中学生くらいからそうした東大入試に特化した勉強を続けてきた受験生は、それほど地頭が良くなくても、意外と簡単に東大合格を果たせてしまうと良く言われます。これに対し、そうした東大対策の授業を受けてこなかった公立高校卒などの受験生にとっては、かなり地頭が良くないと、東大入試を突破するのは至難の業となります。 なお、難関私立中学・高校を経て、比較的楽に東大入試を突破してきたという人の中には、東京大学に入学した後の授業は、これまでと異なり分かりやすい参考書も手厚い学習サポートも無いので、高度な授業に付いていけず落ちこぼれてしまうという人も少なからずいます。 そして、ご質問に係る司法試験、公認会計士試験、国家公務員総合職試験については、いずれも大卒程度の人が挑戦する試験なので、その難易度を比較することは可能ですが、一番難易度が低いのは国家公務員総合職試験です。総合職試験では、高度な専門的知識や思考能力を問うような問題は出題されないので、一流大学の学生では無くても、頑張って勉強し面接対策などもしっかり行っていれば、試験に合格し官庁への総合職内定を勝ち取れる可能性はあります。東京大学の理系学生であれば、自分の専門分野では無い区分に挑戦しても、あっさり合格してしまったという人もいるほどです。 最近は、国家公務員総合職は不人気な職種と化してしまいましたが、東京大学法学部生でやる気満々の人は、国家公務員試験だけでは満足できないので、国家公務員一種(総合職)と旧司法試験(現在なら予備試験)を併願し、自分の優秀さをアピールするという例もありました。キャリア官僚として出世コースに乗り、事務次官まで昇進するという人の多くは、大体そういう人たちです。 次に公認会計士試験ですが、これは国家公務員試験よりは難しいものの、司法試験よりは易しいと考えられます。試験の合格率自体は低いですが、司法試験と異なり東大生などの一流大学出身者が多くを占めるという試験では無いので、地頭は普通程度でも、何年も頑張って試験合格に向けた努力を続けられる人であれば、合格できる可能性はあります。ただし、高度な数学的素養までは必要無いものの、四則演算などの数字に強いことは当然必要であり、また試験では企業法の論文試験もあるので、論理的思考能力や文章力のセンスも必要であり、これが欠けている人は何年チャレンジを続けても合格できない可能性があります。 最後に司法試験ですが、3つの中ではこれが最大の難関試験と言えるでしょう。現在の司法試験は法科大学院を修了することでその受験資格を得られるものの、実際に法曹としての職を得ようとするのであれば、法科大学院修了では無く、予備試験合格によって司法試験の受験資格を取得するか、あるいは予備試験に挑戦してある程度の結果を出すことが事実上必須になっています。現在の司法試験は、ただ合格すれば良いというのでは無く、成績上位の合格を果たすことが重要であり、順位1000番以下などといった下位合格者は、一部のブラック事務所などを除き、どこの法律事務所でも雇ってもらえません。 予備試験合格者は東大法学部生で、大学1年生から予備試験の勉強を始めている人の割合が多く、その他慶應義塾大学への内部進学が決まっている附属高校では、高校1年生から予備試験の勉強を始めるという人もいるので、そうした人たちと対等に渡り合える自信が無いのであれば、司法試験は挑戦するだけ無駄です。
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司法試験や会計士試験より東大京大の方が難しいってことでは
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