こういうのはまず言葉の意味を理解し「意味を過たず使っているか?」から最適解を導き出すのがいいです。 「御中」というのは「中の人へ」を表す「中」に丁寧語の「御」がついたもの。「そちらの組織に所属する人=中の人なら誰でもいいから読んでください」という意味です。複数のスタッフ、職員が所属する何らかの団体に宛て、読む人を特定しない場合に用います。 よく「会社などの団体に付ける敬称が御中」と単純に説明されることがありますが、正確には「その組織に所属する誰か」という形で人に付けられた敬称です。書状というのは会社組織そのものが読むわけではありません。常に「読む人」を想定したものになっています。 「株式会社東京商事 経営企画課 御中」とあれば「経営企画課の中の人へ=経営企画課に所属する人なら誰でもいいから開封してください」ということを表しています。 田中さん、鈴木さん、佐藤さんが所属する組織に送った場合「田中さんが読んでくれたら鈴木さんと佐藤さんは読まなくてもいい。誰か一人でOK」といった類の書状に用いることになります。何らかの事務的な書面ならその書き方で目的は果たせます。 これが「お礼状や年賀状などのご挨拶状」の場合は「田中さんが読んでくれたら鈴木さんと佐藤さんは読まなくてもいい。誰か一人でOK」ということにはなりません。田中さんにも鈴木さんにも佐藤さんにも等しくご挨拶するのが筋ですから「御中」は不適当。この場合は宛先を連名として全ての人の名前を書くか、あるいは「経営企画課の皆様」「スタッフ御一同様」のように全員を宛先とするのが望ましいです。 さて、今回メールの差出人名に「経営企画課 採用担当 田中/鈴木/佐藤」と書いてあった場合、この方々は「経営企画課の中で採用を担当している人」ということを表しています。ただこの人たちは例えば「10人いる経営企画課の中で特に採用担当として指名された3人」と考えるのが妥当。だとしたら「経営企画課 御中=経営企画課に所属する人なら誰でもいいから開封してください」という形を採るのは正確ではありません。 この場合は「経営企画課の中でも特に採用担当をしている人なら誰でもいい」という形を採るのが筋です。 「経営企画課 採用担当係 御中」 ただしこれは先方が「採用担当係」という組織を結成している場合の話。与えられている情報からはそういう名称の組織はなく、あくまで「経営企画課の中で田中さんと鈴木さんと佐藤さんが採用に関わっている」と考えることになります。だとしたら… 「株式会社東京商事 経営企画課 採用ご担当者殿」 みたいな形を採るのが好ましいです。 現実的には「経営企画課 御中」としつつ「履歴書在中」と書けば田中さんか鈴木さんか佐藤さんが開封してくれるでしょうし、三人の名前を書いても明らかな間違いとはされることはありません。実際にはどちらの書き方をする就活生もいますからどれを採用しても大きな問題になることはありません。 「採用ご担当者殿」はあくまで言葉の意味に立ち返って原理原則に従うならという考え方です。
< 質問に関する求人 >
経営企画(東京都)この条件の求人をもっと見る
求人の検索結果を見る
< いつもと違うしごとも見てみませんか? >
覆面調査に関する求人(東京都)この条件の求人をもっと見る