解決済み
日商簿記2級の貸借対照表と連結損益計算書問題で、教えて頂きたいところがあります。 貸借対照表に載せる利益剰余金の金額の算出の仕方と損益計算書に載せる営業外収益の算出の仕方の違いがいまいち理解することができずに困っています。 主に計算上迷うことが多いのが、子会社が配当している場合です。剰余金の配当は利益剰余金の減少にあたると理解できるのですが、修正仕訳をして借方に受取配当金と非支配株主持分当期変動額と仕訳すると、 剰余金の配当は、貸方に仕訳計上するので、利益剰余金の増加になるということになるのでしょうか? 剰余金の配当が、いまいちどういうものとして覚えたら良いかが分かりません。 どなたか、分かりやすく教えてもらえませんか?
ご回答下さったお二人様、分かりやすく教えて下さり、お陰様でとても理解が進みました。 まだまだ初心者の為、色々教えて頂けるのはとても有難いです。本当にありがとうございました。
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連結財務諸表の作成過程は、個別単体の財務諸表の単純合算と連結修正仕訳から、なるのはご存知のことと思いますが、子会社の利益の増加の場合、合算してから、 非支配株主損益/非支配株主持分 (勘定科目簡略) と仕訳して、子会社の増加した利益の非支配株主持分比率を、非支配株主持分へと振り替えます。そうしないと、連結財務諸表の利益剰余金勘定に非支配株主持分まで、利益剰余金勘定に表示されることになるからです(ただし、この仕訳は、機械的に行われることがおおいですので、そのような意識をもって仕訳を切っている受験生は少ないと思います)。 反対に、子会社の利益の減少の場合は、減少した利益の非支配株主持分比率については、 非支配株主持分/非支配株主損益 という仕訳を切ります。これは、増加した場合と逆に、個別単体上、子会社の利益の減少の場合、その100%を利益剰余金(連結財務諸表上の勘定科目)で、減少させているため、そのうち非支配株主持分比率については、減少分を非支配株主持分に負担させようとする仕訳です。 このことを踏まえて、子会社の剰余金の配当は、利益の減少にほかならず、 子会社では、 繰越利益剰余金(利益剰余金)/現預金 と仕訳が切られ、 親会社では、持分に対する受取配当金を 現預金/受取配当金 と処理します。これを連結財務諸表作成のためには、単純合算します。そうすると、親会社持分比率については、親子間において内部取引が発生し、これを相殺消去します。 ① 受取配当金/利益剰余金 となります。一方、非支配株主持分比率については、子会社側の仕訳をみると、連結財務諸表上、利益剰余金に継承される繰越利益剰余金勘定にて対応しております。そうすると、子会社の利益の減少の場合として、最初に説明した原則に反してしまうことになるため、減少させすぎた利益剰余金勘定を振り戻して(利益剰余金の増加)、かわりに非支配株主持分(借方)に負担させます。その仕訳が、 ② 非支配株主持分/利益剰余金 ということになります。 そこで、①と②とを合算して、貸方の利益剰余金の勘定科目を株主資本等変動計算書上の勘定科目である剰余金の配当に変えてやれば、 受取配当金/剰余金の配当 非支配株主持分/ ということになります。 >貸方に仕訳計上するので、利益剰余金の増加になるということにな>るのでしょうか? その通りです。親会社持分比率については、内部取引相殺のため。非支配株主持分比率については、減少させすぎた親会社持分を戻して非支配株主持分に負担させるために、増加させます。 しかし、親会社持分比率については、貸借双方ともに損益項目であり、期末の利益剰余金残高に与える影響は、相殺されてしまいます。 このような理屈で仕訳が切られております。
ここでいう「剰余金の配当」とは、個別財務諸表の利益剰余金の変動項目を言います。 子会社の利益剰余金勘定を見ると、期首利益剰余金に子会社の当期純損益を加減し、配当分を減額して期末剰余金となっています。(下図) ━━━━━━┳━━━━━ 剰余金の配当┃期首残高 ━━━━━━╋━━━━━ 期末残高──┃当期純損益 ━━━━━━┻━━━━━ 子会社の剰余金の配当のうち親会社持分は、連結上は内部取引にあたりますので無かったことにします。 したがって、子会社の利益剰余金の変動項目である「剰余金の配当」と親会社の「受取配当金」を減額する必要があります。 その結果、 (受取配当金)×××(剰余金の配当)××× という連結修正仕訳を行います。 つまり、利益剰余金を増加させるというより、利益剰余金の減少項目を減少させるという方が正確かもしれません。 なお、便宜上、利益剰余金「勘定」として説明しましたが、連結のために勘定を用意することはないため、利益剰余金勘定や子会社の繰越利益剰余金勘定を修正する訳ではありません。 厳密には、個別株主資本等変動計算書から、連結株主資本等変動計算書を作成する際に、個別株主資本等変動計算書に掲載される項目が「剰余金の配当」であり、これを修正しています。
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