海運業界にお勤めの方に質問です。船員を乗下船させる際にそのポートポートで海外であれば、現地の代理店と連絡を取ると思います…

Question

海運業界にお勤めの方に質問です。船員を乗下船させる際にそのポートポートで海外であれば、現地の代理店と連絡を取ると思います。この代理店は主にどんな業務をしているのでしょうか。私たち管理会社とどのようなコンタクトを取っているのか教えて下さい。

Answer 1

代理店は言い方を下品にすると「船の為の便利屋さん」ですね。
船舶管理会社は船の女房役のように色々な手配を行いますが、
船は世界中に行きますので、全てを手配することは出来ないですよね。

その出来ない手配を代理店を使う事で、容易にさせるんです。

例えば、キャプテンから東京港アプローチの為にチャートが欲しい
・・・と船舶管理会社に連絡が入るとします。
でも、船舶管理会社は世界中のチャートを持っているわけではないので、
その国の代理店にチャートの手配をしてもらう形になります。

他に、水や食料も必要ですよね。水だってバラスト水として
必要なのか、飲料水として必要なのか・・・。

また、船用品の手配も船舶管理会社であればしますよね。
重い物だとLublicantOil（スペル合ってたかな？）から船の
スペアパーツ等々。そうすると日本国内出揃う部品ならば
まだ良いですが、海外からその港に送らないとならないと、
その国の中で消費するものではないので、「非課税」の通関手続きが
必要となります。そういったその国の税関法などは船舶管理会社では
わかりませんので、代理店にお願いして通関の手配や船まで届けてもらう
手配をしなければなりません。

また、船員さんの上下船の手配も書かれているようにありますよね。
大体、外国人の船員さんですから、その国で上陸するためにはパスポートの
手配が必要ですし、その国で上陸してから、休暇の為、故郷の国に変えるには
航空機チケットの手配や宿泊先の手配なども必要になります。

船舶管理会社が「鹿島港近くのアパホテルを1泊！」・・・など
知っている訳じゃないですよね。地元じゃないんですから。

そういった手配なども代行してやってくれるのが代理店です。

他にもキャプテンがその港に対して不慣れだったり、強制パイロット
が必要な港や国だったりするとその水先案内人の手配をしてくれたり、
スラスターが無い船でタグボートの手配が必要であれば、その手配を
してくれたり・・・・。

他にも大事な仕事としてサーベイヤーの手配などもあります。
仮にタンカー船で原油35000トンを陸揚げするとします。
で、仮に1トン辺りの傭船料が50ドルとして、陸揚げしたら
陸上の計算では34950トンだとします。船は35000トン、陸側は
34950トン・・・だとすると50トンが行方不明になったことに
なりますよね。で、1トン50ドルだとしたら、2500ドル分を
荷主は存在しない荷物の為に支払わなければなりません。
そのような不一致が起きないように第三者機関である
サーベイヤーに間に入ってもらい、正しい数値を記載して記録します。
そのサーベイヤーの手配を行うのも代理店です。

後は船舶管理会社ならば、港に船を見に行ったり、荷主を
船にアテンドしたりすることもあるでしょう。
その際のショアパス（入港許可書）の申請を代行して
行ったり、船舶管理会社の人の宿泊先の手配を代行して行って
くれるのも船舶管理会社です。

地域密着型なので、あまり仕事が多くないように見えますが、
意外と色々とやる事が沢山あるのも船舶管理会社です。