私が聞いたある私立中学の話ですが、読書感想文の本を選ぶとき「ラノベ禁止」だそうで。ふーんと思ったら、たとえば「有川浩はダメ」なんだそうです。えー、有川浩はラノベであって文学ではないと。まあしかし、そういう古い価値観のヒトは、どこにいるかわからないわけです。そういうヒトに「あたっちゃったら」運が悪いとしかいいようがないです。 とまあ、これは質問とは直接関係ないですけど。 同じように映画にしても、ラノベや漫画を原作にしてテレビ局が作ってるような日本映画を、一段低く見てバカにしているヒトは、世の中には現にいます。映画ってのは、社会問題を鋭く抉ったり、人間性を深く掘り下げたりするもんだ、だから価値がある、って考えてるから、面接で「どんな映画が好きか」を聞けば人間の価値が分かると考えているわけです(でなきゃ、そんな質問はしません)。 面接ってのが受験なのか就職なのか知りませんが、私はあえて「図書館戦争を挙げるのはやめといたほうが無難です」と申し上げます。世の中に、それを聞いて「へっ(笑)」と思う人間が現にいて、それが面接官で出てくる可能性は排除できないからです。世の中そんなもんです。愛読書にしても好きな映画にしても、面接用に「立派でこむづかしい」モノをひとつ用意することをお勧めします。 ついでに、「図書館戦争」について、ちょっと、当時考えたコトを聞いてください。 映画にしろドラマにしろ、企画を立てるときには「自社製品のなかで直近でもっとも成功した企画を模倣する」 というのは、よくあるパターンです。テレ朝の「信長のシェフ」がTBSの「仁」にソックリなのは、なんだかなあ、ですが、TBSがTBSの映画のまねをしてもパクリといわれる筋合いはありません。 では、TBSがいま「図書館戦争」という企画を持ってきたのは何故か。直近の「TBS製作のヒット映画」と極めてパターンが似ていたから、と私は見ます。 その映画は何かといえば、もちろん「のぼうの城 」です。 時代劇と近未来劇、全然違うじゃないか、と言うかもしれませんが、そんなこたあない、びっくりするほど類似点があります。はっきり言って、野村萬斎が岡田准一に入れ替わったほかは全部同じ、と言ってもいいくらいです。そうでしょ? 岡田や榮倉奈々が所属しているのは「関東図書隊」です。なぜか、関東なんです。出てくる土地も日野だったり立川だったり、具体的な三多摩の地名ばかりです。つまり、彼らは「関東の図書館を守る」組織です。 それに対して、有害図書を廃棄しようと攻撃してくる「良化隊」は、あきらかに国家権力、つまり「天下軍」です。関東図書隊は、孤立無援ながら、国家権力の攻撃を跳ね返しています。 そして、クライマックスで図書隊が最後に守ろうとする蔵書が収められた富豪の屋敷があるのは、小田原です。 はい、これ以上指摘する必要はないくらいソックリですね。堂々と「戦争」を描いていいのは、戦国時代か近未来か、ですから、映画の題材として「忍城攻防戦とおんなじことを、もういっぺんやろう」という話になれば、当然、ああいう話になるわけです。 関東図書隊は、ズバリ、近未来の「北条方」です。ちなみにこの映画で岡田准一演じる教官の役名は「堂上」です。原作の有川浩先生、ゼッタイこれ、わざとだってば。 忍城にも、関東図書隊にも、勇ましく戦う「姫」がいます。これは何が何でも榮倉奈々でなくちゃいけないわけです。はい、TBS的には、これで鉄板です。ヒットまちがいなし、です。 国家権力である「良化隊」の隊長が、熊谷(忍城のすぐちかく)出身の相島一之だというのが、ちょっと皮肉です。本来は彼こそ関東武者やるべきです。それに対して「図書隊」の隊長は、橋本じゅん、彼は確か劇団☆新感線出身の、バリバリの関西人のはずだ。逆だろ。 ちなみに、この両者は物語的には脇役ですけど、どっちも好演です。戦闘前に毎度おこなわれる「儀式」での両者のやりとりが、緊迫のなかにユーモラスさがあり、なんか「いいかんじのライバル関係」に見えたりするのが、この戦争映画の救いになってます。
なるほど:3
その映画の内容によるし、結局はそこから何を得たのかでしょう。
何の面接でそんなことを訊かれるのか不思議ですが…… 悪くはないでしょうけど、何と答えるにせよ、「その作品のどこがどういう風に好きなのか」きちんと説明することまで考えておかないと、シミュレーションする意味がないです。 あと、図書館戦争の映画って言ってもアニメと実写とありますから、どちらかはっきりさせないと。
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