解決済み
ISO9001の管理責任者の重要性について質問させて頂きます。ISO管理責任者が会社の不都合な部分を指摘改善しなければならないと思いますが、 会社のトップ(代表取締役)が管理監督者、管理責任者で無い場合、どうやって会社の不適合を指摘改善していけるのでしょうか? 管理責任者が部長クラスでは経営者へ耳障りの悪い事は言えませんよね。 としますと、ISO9001を持っていて、管理監督者、管理責任者が役員クラスでない会社は信用できないって事でしょうか?
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ISO9001審査員をやっているものです。 fusiginaiiwakeさんが、冒頭に言う「不都合な部分」というのは、①ISO9001:2008の要求基準に適合していないという「不適合」。②組織が決めたルールを遵守していない「不適合」ということで理解した前提で話しをすすめますね。 まず、「不適合」とはいうものの、毎日、組織が内部監査をやるわけではないので、仕事をする中で、「ちょっとおかしいなあ」「しまったミスった」「これはいけないんじゃない?」と思うことを原因分析して、改善していこうという意識が生まれてこそ、ISO9001を取得する意味だと思うのです。ですから、そういう日常のちょっとしたことを意識的に改善しようという仕組みそれがISO9001で言えば、8.5.2是正処置、8.5.3予防処置になりますね。 通常、どの組織もそれに対応した用紙があると思います。それに、そのミスったこと、ちょっとおかしいと思うことを書いて、部門や組織で改善をしていくのです。 まず、このレベルの作業で、会社のトップや役員は実務をしていませんので、出てくる必要はありませんよね。 もう1つは8.2.2内部監査です。ここで、全体の仕組みが点検されます。客観的に監査員が見ておかしいとおもったことは指摘されるので、先のように現場の部門や組織で改善をする必要がありますね。この時も、会社のトップや役員はでてきません。 じゃあ、会社のトップや部長クラスが、ISO上の品質管理責任者でない場合、どこで、そのことを知り、どこで改善に参加するのでしょうか。 それが5.6のマネジメントレビューです。つまり、各職場で日常的にそのような改善、内部監査が行われた結果、何をしたか、どんな問題が起こっているのかをトップマネジャーが把握する必要があります。知らないではすみません。ここは品質管理責任者ということではなく、組織のトップがそれを担うということです。 ISOに出てくるトップマネジメントとは、品質管理責任者とは定義されていません。組織の最高責任者(権限を持つもの)と定義されています。 最近の審査組織には、この組織の最高責任者が、審査のオープニングの会議に出席できない場合は、審査を認めないとしている審査組織もあるぐらいです。「私が品質管理責任者なので、社長は審査にでません。社長は品質管理責任者ではないので。」というのを認めないということです。 「社長が最高責任者でしょ?出てこないって意味ないでしょ?」ということです。 品質管理責任者とうのは、あくまでISO上における役割の問題です。通常品質マネジメントを構成する組織図で言えば、ISO事務局長は、会社のトップマネジメントと同レベルで扱われます。その下に内部監査員が位置します。 ですから、会社のトップや部長などが管理責任者と、ならなくても、信用とかそういうことには関係がありません。むしろ、システムが動いているかどうか、そしてきちんと継続的改善ができているかどうかでしょう。その中には決済や会議や稟議なども必要で、社長も出てこないと解決できない問題もあるでしょう。しかし、人・物・金を配置するのはトップマネジメントの責任ですし、そこも含めて品質マネジメントシステムです。 だから各部門で、どんな問題が起こっているか、それがどのように集計されているか、どのように原因分析され、改善に至ったケースがあるか、それらが仕組みとして動いているか、それらの行動をトップマネジメントがきちんと把握して、環境整備をしているか。という一連の流れをみます。 結論をもう一度述べると、管理責任者とトップマネジメントは、一緒でも違っても関係なく、トップマネジメントが関わっていない場合は、完全な不適合となります。 ただ、ひょっとしてトップマネジメントがなにか隠蔽工作をしていないかとか、粉飾決済をしていないかとか、そこまでいくと別の監査の役割になると思います。仕事の仕組みの継続的改善を整備するためのISO9001の仕事ではないかと思います。 たとえば、とあるケーキ会社の期限切れの材料使用などはISOの仕組みが働けば、未然に防げたはずです。 しかし、とある電気会社の会計処理や、ブラック企業とか言う会社の残業の未払いなどは、会計監査員や労働基準監督暑の監査、労働組合などで指摘されるべきものですね。 長くなりましたが。私は一審査員としてそう考えております。 管理責任者が部長クラスでも、経営者へ耳障りの悪いことを言える仕組みづくりをしていなければ、ISOが死んでしまいます。 方法はいくらでもあると思いますよ。
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