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美容師さんの社会的地位、年収はどのくらいですか?

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    社会的地位というのは人の価値観によって大きく異なります。 一般的な常識としては年収が高い人間が地社会的な地位が高いと認識されています。 何故か?年収が高いという事は納税額が高くなります。納税額が高いという事は国の為に多くの税金を納めていることになり、国家運営に貢献している、という事になるからです。 逆に年収が低いという事は納税額が低くなり、その分国に対する貢献が低い、という事になります。 もちろん、低年収でも人様の役に立っている業種はたくさんありますが、世間一般的な常識としては上記のような物差しで測られます。(あくまで一般論です) そして美容師の年収ですが、平均年収が一般の410万円に対し、美容師は270万円です。 資格保持の業種では最下位であり、いわゆるワーキングプア(働く貧困層)と言われているのも悔しい事実です。 特にアシスタント時代の給料は年収が200万にも届かない事が殆どであり、フリーター以下の低賃金です。 もちろん、美容師の中には稼いでいる人もいますが、膨大な数の美容師の中で一般人並の年収を得ている美容師は稀有な存在であり、さらに人並み以上稼いでいる美容師は稀中の稀です。 そして低賃金の割には支出が大変多い業種です。仕事に使う用具(コーム、ブラシ一式、カラー手袋などなど、はさみは10万円くらいが平均相場でしょう)、練習に使うカットウィッグ(これが大変な金食い虫です。特に練習を一生懸命頑張るほどお金がかかります)、講習費用など。 これらを雀の涙ほどの給料から払っていかなければなりません。自分自身に使えるお金は全く残らないでしょう。 美容師は練習へのお金、研修の参加費用など、自己研鑽の為の費用を出し惜しみしては完全に負け犬になります。 また、労働時間、拘束時間の長さも並大抵ではありません。営業時間が10~20時までとしたら、この時点で最低でも10時間の拘束です。しかし、開店準備、清掃などもありますからさらに一時間はプラス。 技術職ですから毎日の反復練習は必須です。開店前に二時間、開店後に二時間。 これで計算すると最低でも15時間は拘束されます。練習時間が長い、短いと思うかは本人次第でしょう。 しかし、日本全国に溢れかえっている美容師人口を考えると現在はより厳しい競争社会ですから、これで最低ラインだ、と考えたほうが良いかもしれません。 補足として・・・日本全国の美容師は45万人、美容室の件数は22万件です。日本国内のコンビニの件数が約4万件、人口3億5千万人の北米の美容室の件数は10万件にも満たない数ですから、数字を見ても大変熾烈な競争社会なのがお分かりいただけると思います。 少ないお客様の数に対し、圧倒的多数の美容師があふれかえっているわけですから、結果として低賃金になる、労働環境が悪くなる結果へとつながるのです。 また、休日も他業種に比べ、大変少なくなっています。 月に4日~6日くらいが殆どでしょう。有給休暇はもなく、少ない休みも講習などで潰れる事が多くあります。 前述したようにライバルが膨大な数の業界ですから、こういった外部講習には自ら積極的に参加する姿勢は絶対に必要です。 少ない休みでお金もなく、外部との繋がりも薄くなっていく覚悟も必要です。現実的に土日休みの人々とは全く会えなくなります。 こういた状況ですので、美容師志望者は毎年コンスタントにはいますが、反面、離職していく美容師が大変多いのが現実です。 アシスタントの時点で7割は辞めます。私の会社も13人の同期入社がいて、半年後には10人辞め。一年後には誰一人残っていませんでした。チェーン店等の規模の大きい店舗は退職者を見越して大量に入社させるようです。(いわゆるブラック企業の手法ですが・・・) そして10年たつ頃には90パーセント以上が辞めていくのです。実際に私の何十人もいた美容師仲間でいまだに美容師を続けているのは二人だけです。 美容師というのは外から見るとお洒落で華やかに見えます。しかし、現実は地味な努力を歯を食いしばって続ける、フリーター以下の賃金でブラック企業以下の環境で働く、そういう業界です。 スタイリストになれば腕次第で給料は上がる、独立したら年収が1千万越えになる、こんな何の根拠もない事を言う人が多くいます。 しかし、現実は美容師、美容室は過剰に多い、ゆえに低賃金である。独立をしてもお客様が来ない、雇われていた時よりも給料がさがった、店の資金が底を尽き倒産、という事が多いのです。 特に男性美容師は40歳あたりをピークに年収が下降していきます。 現実として、男性は歳を重ねると若い女性からの指名がとりにくくなります。男性客も歳を重ねると美容室から理容室へと戻っていきます。雇われのままでは収入はどんどん下がり、会社に残るのが厳しくなるでしょう。 美容業界は完全なる競争主義、結果主義ですから結果の出せない美容師は必要とされません。 しかし、上記に述べたように借金を重ねて独立しても22万件もライバルの美容室がある世界ですから、経営を軌道にのせるのは現実として大変厳しいでしょう。 経営に失敗してしまうと人生に取り返しのつかない傷をつけかねません。 何度も述べていますが、一人前の美容師になるまでの山が大変高いです。現在は腕は良くて当たり前、それ以外に+αが必要な時代です。接客スキルも磨かなくては駄目でしょう。接客スキルを磨くには、教養を身に着け、正しい敬語、接客用語を使えるようにする、などのサロンワーク以外の影の努力も絶対に必要です。 このような血のにじむ努力を継続努力出来て、ようやくお客様から支持をされ、やり甲斐という物を実感できるのです。ここまでの道のりに耐えきれなくて辞める人が圧倒的に多いのです。しかし、そのように辞めていく人たちが根性がないわけではないのです。このような努力を毎日続ける事自体が人間には困難です。 しかし、それを乗り越えてこそ、ようやく美容師としての実感をつかむ事が出来るのではないでしょうか。 美容師に向いている人は、先ず継続力。これが絶対に!!!必要です。そして体力。強靭な精神力。 現実を受け入れられる客観的な視野。よりよい美容師像、新しい技術を追い求める探究力。興味を持って行動に移せる好奇心。上司、お客様からの指摘を素直に受け止められる謙虚な心。 常に自分自身の売り上げ、店舗の売り上げ、経費、人件費など数字を意識し、把握できる数学力。 目先の事だけではなく、長期的な視野で物事を考え、計画行動に移せる思考力。 こういったものが現在の美容師には必要でしょう。特に数学力や思考力は美容師全体として弱点とも言えますから、そういった部分を強くすると武器になるかも知れません。 向かないのは憧れだけでこの業界を目指す人、髪をいじるのが得意だという人、器用だという人です。 憧れだけだと、上記に挙げたように現実とのギャップが激しすぎてしまい、直ぐに嫌になってしまいがちです。 髪をいじるのが得意、と言ってもそれは素人の話であって、プロには全く通用しません。結局、それまで持っていた自分の自信がいとも簡単に崩壊し、辞めてしまうのです。 器用でも不器用でも実際の仕事にはあまり関係ありません。器用な人はどことなく要領よく仕事をしがちで、努力を怠ってしまう事も多くあります。自分自身を過信してしまうのです。 一方、自身が不器用だと認識している人は、必死に努力をしようとし、克服するために頑張ります。 結果として、安定した実力を身につけるという事例が多くあります。 長くなりましたが、ここまで読んで下さりありがとうございました。厳しい現実ばかり書いてしまいましたが、だから辞めたほうがいいですよ、というわけではありません。 楽観的に美容師を目指すより、現実を知り、危機感を持っていただきたい、そのうえでこの業界を目指してほしいと思い、このような内容としました。危機感を常に持ち、死ぬほどの努力をすれば何とか道は開けるかもしれません。 しかし、憧れだけでこの世界をめざし、美容学校も何となく高校の延長で通い、何となく就職をして、という心構えでは絶対に続かない業界です。 公表されているデータ上の数字を見ても分かるように大変厳しい業界なのです。 楽観的なお気楽人間と危機感を持って頑張る人間では必ず差が出ます。

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