労働法について質問です

Question

労働法について質問ですＡ社は車関係の会社で社員に対して自社の車を定価の半額で販売していた。そこで労働者Ｘがその車を分割払いで購入した。そして毎月、一定額給料から車の代金が天引きされることになった。

上記の事例ですが、これが労働者の自由な意思に基づく同意であれば、全額払いの原則に違反しませんよね？
（日新製鉄事件Ｈ2．11.26参照）

Answer 1

カッコ書きの判例を知りませんでしたので、急ぎ確認してみました。

例題が直接会社に全額を借り入れたのと違い、労働者は別組織(銀行)にした住宅資金借り入れの返済を、会社に対して毎月の給与からの返済、また中途で退職した場合には残り全額を返済する取り決めがあった中、イザ退職となって退職金から借り入れの残額が差し引かれていたことを揉めての訴訟だったわけです。

ただ、借り入れの対象の違いはあっても、「会社Ａに借り入れたお金を労働者Ｘの自由な意志に基づいて同意した」ことでは、退職時に借り入れ金の残額が完全返済されねばならない取り決めをした限りは、それが、

＊Ｘに退職金全額がＡから払われ、そこからＸが借り入れ残額を完全返済する

という順序でなく、

＊ＡがＸに退職金を支払う際、Ｘが返済すべき借り入れ残額を差し引いて退職金を支払う

…という順序になったとしても、そもそもの借り入れ時の取り決めの際、Ｘが返済についての方法に提案を会社にして拒まれたとかいう事情がなく、給与天引きや退職時の完全返済などについて、互いに積極合意が図られたものであれば、それは「労働者Ｘの自由な意志に基づく同意」だという日新製鋼事件の判例に沿うものと解せます。

以上、ご質問のケースでのお給料天引きでは、「労働者の自由な意志に基づく」という条件付きである限り、労働基準法24条の賃金全額払いの原則に反するとは解しようがないです。

Answer 2

反しませんねえ。

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