こんにちは、そろそろ文系理系を選択しなければならない高校生です。将来は国家公務員になりたいと考えています。 友達の…

Question

こんにちは、そろそろ文系理系を選択しなければならない高校生です。将来は国家公務員になりたいと考えています。

友達の兄弟で某省の1種技官の人がいます。その人は東大の工学部を出ていま す。その人は一年目から地方出先機関に飛ばされてまだ霞が関本省で働いたことがないそうです。1種技官は基本的にはそんな風に霞ヶ関にはいかないようです。同期の事務官にくらべてずいぶんと出世は遅れると聞きました。

そこで二点質問があります。

1.技官の待遇や意義について

技官は霞ヶ関で働くことはあるのですか？あるとしたら全期間の何分の一くらいの期間働くのですか？本省勤務が少ないのであれば地方出先採用の職員と仕事内容や地位は同じなのではないのでしょうか？？また2種本省採用の職員の方が地位は圧倒的に上なのでは？？

2.文系理系選択について

2chなどを見ていると1種技官について

「2種事務官>>1種技官」
「1種技官は高卒扱い」
「1種技官が1種にされてるとか2種事務官がかわいそう」

などの言葉を頻繁に見かけます。これって友人のお兄さんのように東京大学卒の1種技官と出身の2種事務官と比べれば非東大卒の2種事務官の方が地位が上ということですよね？この事から考えて、

・文系よりも理系の方が社会的地位が高いのでたとえ東大に行こうとも理系ならば低い地位でしかない。従って文系に進むべき。

あるいは

・理系は文系に比べて能力が低く東大と言えど理系学部は非東大の文系学部の方が能力が高い。従って文系に進んで地方私大の法学部に合格するよりも東京大学理科一類の方が入試が簡単で地方私大法学部卒の学歴よりも簡単に東大卒の学歴が得られる。なので文系に進んで地方私大文系学部を目指すより理系に進み入りやすい高偏差値大学の理系を目指すべき。

のように感じられてしまいます。文系理系選択する上でそのような国家公務員の話を聞いてしまうと上記のような文理選択をしてしまいそうです。こういった認識は正しいんでしょうか？間違っているなら反証する具体的事例も交えて教えて下さい。

現職の国家公務員の方や国家公務員に詳しい方はこの二つの事を是非教えて下さい。よろしくお願いします。

Answer 1

こんにちは。

いくつか考えるべき「軸」があります。

まず、キャリアとノンキャリアという軸と、事務官と技官の軸ですね。

キャリアとノンキャリアの全体でいうと、当然、キャリア＞ノンキャリアというのはご承知の通りです。

では事務官と技官の場合、要は専門性が強いかどうか、それによって担当する仕事の幅が広いかどうか、というのが判断する要素です。

例えば旧建設省の事務次官はキャリアの事務官と技官が交代で就いていました。今の国土交通事務次官も技官のようです。
また同じ旧建設省の技官の中でも、昔の土木職の方が建築職などよりも「幅をきかせている」と形容されていました。
これも土木職が省内でいろいろなポストがある一方、建築職は（相対的に）担当している業務分野が限られているという違いで理解されていました。

また同じ土木職でも農林水産省では構造改善局を中心に配置され、確か技官のトップは局次長だったように記憶しています。

それらのことを考えれば、答えの一つ目としては、一概に技官とノンキャリアの関係を論じても結論は出ず、それぞれの省庁毎の特徴を見極める必要があるということになると思います。

二つ目の答えは、あなたご自身のご希望として、何であれ公務員として偉くなりたいということが人生の目標であれば、せめて旧帝大かそれに準ずる私大の法学部に進むのが効率的です。

他方、勉強したい内容を優先するのであれば、それはその上で、大学に入って然るべき時期に改めて検討すればよいかと思います。

ちなみに、工学部や農学部（農業経済専攻）から経済職で事務官として採用された人に幾人か会ったことがありますので、そういうルートもあることは考慮しても良いかと思います。

参考：新藤宗幸『技術官僚』岩波新書

Answer 2

現役の国家公務員です。
質問者の方は、キャリア官僚として上を目指したいのでしょうか？それならば事務・技術関係なく１種試験にまずは受かることです。その後は、霞ヶ関勤務や地方勤務等いろいろあると思いますが、基本的には試験種別でその後がすべて決まりますので、１種採用ならば本省のそこそこの部署にはたどり着くと思いますよ。

ただ、２種、３種の職員に言わせて貰えば１種のキャリアは使えません。実務経験が少なすぎる上に、既存の制度を理解しないまま、新規のプロジェクトなどにうつつを抜かすので、地方勤務では邪魔な存在です。
しかも、仕事が出来ないくせにエリート意識だけが高いもんだから、よけいに手が付けられません。

と言うことで、１種で採用されれば、文系でも理系でも関係ありません。参考までに、国土交通省の事務次官人事は旧建設事務官、旧建設技官、旧運輸という順番で回ってます。旧運輸は事務・技術あわせて３回に１回なので割を食ってますね。