児童養護施設に実習をしに行きます。 ｢28条のケースはどの位あるのか、質問すると実になる｣と学校の講師から言われました…

Question

児童養護施設に実習をしに行きます。
｢28条のケースはどの位あるのか、質問すると実になる｣と学校の講師から言われました。
28条とは具体的にどういう事ですか？
教科書を読んでも、言い回しが難しくて理解出来ません。
意味もわからないのに質問をしても仕方がないので…。
至急回答願います。

Answer 1

28条とは、児童福祉法28条のことでしょうか。

要は、強制的に親子分離を図るという措置ですね。虐待事例などでは、子供を保護するために問題となっている親から引き離す必要があります。
しかし、その方法として例えば民法上、親権喪失宣告なども存在しますが親子関係を断絶させるものなのでその認定も慎重になり認められづらいです。そこで、この28条を使って親の意思に反してでも子供を児童福祉施設に入所させるという措置を取ることがあります。

このように28条措置は児童虐待の早期対応の点でとても重要なものです。この措置が取られるかは事案の緊急度、深刻度などによるでしょうが、近年の児童虐待事案の増加の中でこの制度の持つ意味は重くなっているのではないでしょうか。

第28条
保護者が、その児童を虐待し、著しくその監護を怠り、その他保護者に監護させることが著しく当該児童の福祉を害する場合において、第27条第1項第3号の措置を採ることが児童の親権を行う者又は未成年後見人の意に反するときは、都道府県は、次の各号の措置を採ることができる。
１号 保護者が親権を行う者又は未成年後見人であるときは、家庭裁判所の承認を得て、第二十七条第一項第三号の措置を採ること。

第27条
1項3号 児童を里親に委託し、又は乳児院、児童養護施設、知的障害児施設、知的障害児通園施設、盲ろうあ児施設、肢体不自由児施設、重症心身障害児施設、情緒障害児短期治療施設若しくは児童自立支援施設に入所させること。

Answer 2

元男性保育士で児童相談所一時保護所でアルバイト経験があります。
「２８条ケース」は児童相談所の職権で強制的に保護するケースです。通常の一時保護であれば入所時に保護者から同意書をとります。ただ保護者が一時保護に反対した場合などで「２８条」で保護に至ります。
私が働いていた時にも「２８条」のケースがありましたが、保護者が取り返しに来るかもしれなかったので夜間の戸締りなどいつも以上に厳重になりました。
ちなみに「２８条」のまま児童養護施設に措置されても保護者にはどの施設に措置されているかは通知されないようになっています。