日商簿記1級、金利スワップについての質問です。

Question

日商簿記1級、金利スワップについての質問です。まず一つ目の質問なのですが、固定金利と変動金利を交換するケースでは企業は銀行に固定金利で支払いをし、銀行から変動金利で受取ますよね？このようなときって変動金利＞固定金利じゃないとしないと思うのですが、この場合銀行は損をしているように思うのですが銀行としては大丈夫なのでしょうか？

また、
×1年4月1日：額面＠１００円につき＠100円で総額100,000円、利率年2％、3年物固定利付き国債を購入し、同時にＡ銀行との間で年率２％の固定金利支払い･変動金利受取の金利スワップ契約（想定元本は100,000）を締結した。利払い日は3月末の年1回。

×2年3月31日：利払い日につき必要な処理を行う。なお、利息は現金で授与している。また、Ａ銀行から受け取る変動金利の利率は年３．５％であった

という問題の場合は変動金利＞固定金利ですが、このＡ銀行の変動金利が固定金利を下回った場合は金利スワップの仕訳は行わないのでしょうか？

また、決算時に金利スワップ資産（または負債）の時価を計上するのは何故なのでしょうか？翌期首には再振り替え仕訳を行うようですしなんの意味があるのかよく分かりません。

質問が多くなってしまい申し訳ありませんが、回答をいただけると嬉しいです。

Answer 1

同じく日商簿記１級を勉強中の者です。

先のご質問と同じく、現在私が理解している範囲でお答えします。
もし間違っていたらスミマセン｡

【質問１】
固定金利と変動金利を交換するケースでは企業は銀行に固定金利で支払いをし、銀行から変動金利で受取ますよね？このようなときって変動金利＞固定金利じゃないとしないと思うのですが、この場合銀行は損をしているように思うのですが銀行としては大丈夫なのでしょうか？

⇒例えば、ご質問者様の６行目「また、～」以降の例で言いますと、

国（国債）→固定金利→当社→固定金利→A銀行
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿当社←変動金利←A銀行

こんな図ですね。
国から（本来貰うはずの）固定金利を銀行へ流す。その代わり、変動金利との差額を受取る（若しくは支払う）。
→結果、変動金利で国債の利息を受取って（若しくは支払って）いることになる。

ですので、固定金利で貸付等をしている場合に、
「将来的に、変動金利＞固定金利となりそうだ！」、
と企業が判断した場合には、
現在がたとえ固定金利＞変動金利だったとしても金利スワップを締結するという判断も有り得ると思います。

銀行としては、固定金利＞変動金利の時はその分もうけが出ますし、将来的に金利に変動が無いか、逆に固定金利＞＞変動金利となればさらに丸儲けとなります。

なので、需給的には成り立つと思いますよ。

【質問２】
問題の場合は変動金利＞固定金利ですが、このＡ銀行の変動金利が固定金利を下回った場合は金利スワップの仕訳は行わないのでしょうか？

⇒上記の理由により、
・変動金利＞固定金利の場合は、
現金預金××/金利スワップ差損益××（利益）
・固定金利＞変動金利の場合は、
金利スワップ差損益××（損失）/現金預金××
となると思います。

【質問３】
また、決算時に金利スワップ資産（または負債）の時価を計上するのは何故なのでしょうか？翌期首には再振り替え仕訳を行うようですしなんの意味があるのかよく分かりません。

⇒率直な答えは、「金融商品に関する会計基準にそう書いてあるから」なのですが・・・、金利スワップ取引によって将来得られる金融資産や負債は、金銭債権と同じで、「仮にその時売り払ったらいくらになりますか？」の情報を利害関係者に開示するのが、公正妥当と判断されるからだと思います。

拙い説明で申し訳ないのですが、ご理解頂けましたら幸いです。