解決済み
臨床心理士は どのような性格の人が 向いているのでしょうか。 例えば 感が強い人… 特別な経験をした人 …などですかね。
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現職者ですが、どんな性格の人が向いているかは、なかなか難しく、一言ではいえないように思います。少なくとも、勘や特別な経験だけで、仕事はしません。 例えば勘。 自分の悩みを相談している時に、相手が勘で話を聞いていたとしたら、たまったものではないと思います。他人の人生に関わるかもしれないのに、勘しか頼るものがないのはやってる側も怖すぎます。 また経験。 これももっともらしく聞こえますし、もちろん経験も大事なのですが、経験に頼った無知なカウンセラーは大変危険です。経験をすることができない人のカウンセリングはできない、ということにもなり、突き詰めて考えていけば、その特別な経験の中でも人それぞれ内容は違うのであって、誰のカウンセリングもできないということになります。 例えていうなら、育児に悩んでいる人がいたとして、戦後の混乱期を生き抜いてきた大家族での育児と、今の核家族の育児は違いますし、専業主婦の直面する育児とキャリアも大事にする人の悩みは違うかも知れません。父親と母親の悩みも違います。 「同じ立場だからよくわかる」ということは、その体験を共有できるという点で非常に重要です。しかしこれはよい方向に使えればいいのですが、一歩間違えれば、まったく同じ体験をしている人なんていませんから、「誰のことも信用できない」などと自らシャッターを下ろすことにつながります。 ある個人が経験できることって、貴重ではありますが、そんなにいろんな経験ができるわけではありません。その人個人の、一つ一つの体験が重要なのであって、お互いわからないもの同士がどうやってわかりあっていくのかという、ごく当たり前のプロセスって結構重要だと思います。 その意味では、むしろ訓練や勉強によって、臨床心理士らしくなっていくのであって、最初から臨床心理士やカウンセラーに向いている人がいるわけではありません。よく相談をもちかけられる人がカウンセラーに向いているとかいう意見も耳にしますが、その人は人望に厚い素晴らしい人なんだろうなとは思いますが、だからといってカウンセラーに向いているかはわかりません。頼りがいということと、カウンセラーらしさとは少し違うからです。 難しい心理学の勉強を粘り強く身につけていくことができることも大切です。これは単に知識を吸収することに留まりません。一つの目的に向かって、必要なことを考え、吸収し、実行していくこと。いろいろ揺れてもいいのですが、大きな軸をぶれさせずに生きていく力。これはかなり重要です。勉強を厭う人は、まあ無理でしょう。 知識だけでなく、カウンセラーに共通して求められる態度としては、 ・自己一致していること ・無条件の肯定的関心を向けること ・共感的理解とその伝達 と言われます。来談者中心療法で特に言われたことですが、この態度は現在の心理療法のメタ理論を構成し、ほとんどすべてに共通しています。 その他にも、どこかに利他的な情熱があるとともに、その利他性に酔わないこととか、自分の中の世の中的な善悪はとりあえずおいとくことだとか、できる限り公平であることとか、いろいろ心がけていることはあります。 しかしこれは、会社員でも同じことなのではないでしょうか。お客様のことを考えなければ、仕事なんてできないのと同じことのような気がします。 少なくとも私の場合、相手のことがわかると思うことが出発点ではなく、「わからない」ことが出発点ですね。人の悩みや欲求って、簡単に「わかった」なんていっちゃいけないものだと思います。
なるほど:17
臨床心理士は人に評価を下す業務を担っているわけですから勘を使用してはいけません。 また、自分の意見や評価を押し付けたり、納得してもらうことが業務でもありません。 勘よりは建設性が重要な気がします。 特別な経験も必要ないと思います。 いかに自分の思い込みをなくし科学的な判断を下せるかが重要になってきますので、理系の人が向いている様な気がします。(もちろん直感の様なものも必要ですが、あくまでそれは補助的な役割での使用が無難だと思います。)
なるほど:2
以前、ある種の発表会にて聞いたことがございます。 曰く、「自己の基本スタンスがはっきりとしていて、強靭な絶対的価値観を保持している人」だというような意味合いの発表にございました。 それが正しいのか否かは、学無き身にて、判断は出来兼ねますが、説明の中で、「患者の「切ない心の内」を聞いている時に、それに「共に流されてしまう」ことでは、治療を行なうものは務まらない。しかも、人それぞれに「異なる事情の話」を何人もの人から聞かされるとなったら、心がオーバーフローしてしまうだろう。」というような感じにございました。 私、その説明を聞いて「なるほどなぁ」と納得した記憶がございます。 悲しい話、残酷な話、切ない話、腹の立つ話し、などなど、患者によって、色々とございましょうね。 それを聞いている度に、その話の中に「入り込んでしまう」ようなタイプの方は、おそらく、難しいのでございましょうか。
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