解決済み
簿記1級 退職給付引当金について教えてください。年金基金などに掛金を拠出した場合、年金資金が増加するのはわかるのですが、 その時の仕訳が (借方)退職給付引当金 (貸方)現金預金 となるのが理解できません。。 なぜ資産の増加ではなく、引当金を減少させるのですか? そもそも何のために退職給付引当金を設定する必要があるんですか? 混乱してきたのでどなたか回答よろしくお願いします(>_<)
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質問の内容が次の2つとなっているので、区別して回答します。 ①年金基金などに掛け金を拠出した場合、なぜ引当金を減少させるのか? ②なんのために退職給付引当金を設定する必要があるのか? ①この質問に回答するにあたり、年金基金の意味を説明する必要があります。 イメージしやすいように、次の関係をイメージしてください。 主さんが、私(Junpumagazin4)に100円の退職金を支払う義務があるとします。 この支払は3年後の予定ですが、主さんは現時点で50円用意しており、これを退職金の支払いに使うと決めています。 なので、銀行に「3年後退職金として支払ってください。」という約束で、50円を預けてしまいます。 もはや、主さんは銀行に「やっぱ、あのときの50円返してください」とは言えません。 主さんから、私に対する正式な退職金の支払いではありませんが、主さんにとっては退職金を返済したのと同じですよね? この銀行に「退職金の支払いのために使ってください」と支払うお金が「年金基金などへの拠出」です。 その実体は、退職金の支払いとほぼ同義なので、 (退職給付引当金)50円 (現金)50円 と、あたかも退職金を返済したかのような仕訳を切ります。 【①の回答の補足】 ここから先は、良く解らなかったら見ないでください。 退職給付債務、年金資産、退職給付引当金の関係は次のような感じです。 ・退職給付債務⇒従業員に対して会社が負っている債務(主さんから私に100円3年後にちゃんと支払いますから、という義務) ・年金資産⇒会社が年金基金に対して、もう支払いましたからねと主張できる権利(主さんから年金基金に50円もう払いましたから、3年後にちゃんと従業員(私)に支払ってねと主張できる。) ・退職給付引当金⇒実質的に会社が支払うべき債務が幾ら残っているかの金額(主さんにとってあと50円支払えばいい) ②なぜ、退職給付引当金を設定するのか、ですが、これについても、具体的に考えてみましょう。 あるところに、20歳の男100人で設立した会社があったとします。 毎年、かならず利益2億5千万円を計上する優良企業です。 その会社に全額投資していた私(Junpu)は配当金として毎年2億5千万円もらっていました。 40年間、毎年2億5千万円ずつもらっていた私は40年間を通じて100億円の配当金を手にしたことになります。 これを見ていた主さんが、私にその会社の権利(株式)を50億円で譲ってほしいと頼みました。 40年間もっていれば、100億円の配当金をもらえるので、50億払っても有利と考えた結果です。 私は快諾して、50億円で株式を全て譲渡しました。 次のとし、社員100人が全員定年になり、契約通り一人に付き1億円の退職金が支払われました。 その年に100億円の臨時損失が発生し、繰越損失100億円が計上されました。 実は、会社が毎年計上していた利益2億5千万円は、将来支払う退職金と同額で、実質的には儲け0の会社だったわけです。 JALみたいなものですね。 そんな儲け0の会社に50億も投資した主さんは大損です。 このような不条理な結果を生みださないために、将来支払う費用も、権利関係として当期に発生している分はちゃんと認識して利益を計算しましょうね、ということで 退職給付費用2億5千万 退職給付引当金2億5千万 の仕訳が切られるわけです。 この仕訳がきられていたら、最初から利益は0円で、 それを見て主さんも私から50億も出してこの会社の権利を買い取ろうとは思わなかったわけです。
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退職給付債務のボックス図を描けばわかります。 年金基金などへの拠出は、本来法人が支払うべき退職債務が減ることになります。すなわち、仕訳で示すと、 退職給付債務 / 現金預金 となります。 しかし、退職給付債務が減る⇒法人側での負担が減る⇒退職給付引当金が減少する、となりますので、仕訳では退職給付債務の減少(=年金資産の増加)は、退職給付引当金の減少します。
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