この場合の「器」は、「人の上に立つ者」だけに使うわけではありませんが、「研究者」のような仕事を表す語すべてに使えるわけでもありません。何らかの形で「その能力をもってなにかを担う者」に使う言葉なのです。言い換えると「大きな責任を負わされる者」に使います。それは多くの場合、社長や首相や王など人の上に立ち人を使うポジションになりますが、そうでない場合もあります。「エースの器ではない」「主人公の器ではない」「サッカー日本代表の器ではない」などは違和感のない表現でしょう。 逆に言うと、負わされる責任が大きいとは言えない者、特に選ばれたわけではなく誰でもなろうと思えばなれる(可能性が高い)者には、この意味の「器」は使いません。試験という選抜を経た結果であっても「大学生の器ではない」とは言わないでしょう。選ばれる難度が低かったり、担わされるものが小さかったりするからです。 同様に、「研究者の器ではない」は、まあ使わないでしょうが「マイクロソフト・リサーチに所属する研究者の器ではない」ならば使うでしょう。マイクロソフト・リサーチは世界最高峰のコンピューターサイエンスの研究所だからです。
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器(うつわ)は、❝ 人物や能力などの大きさ❞という意味ですから、〇〇にはそれなりの地位や立場について用います。 「研究者の器ではない」ですと、❝研究者に必要な独創性に欠ける/一心不乱に追及するという面がない❞などが考えられます。 人の上に立つ立場の人に対して用いられることが多いですが、その他にも使われています。 例えば小説で、 「しかし、英雄の器(うつわ)じゃありません」(芥川龍之介) 「則重が凡庸の器(うつわ)であるとすれば、」(谷崎潤一郎) 「いかに訊たずねても訊たずねても矢張やはり私の器(うつわ)だけのことしか判る筈はずもなく」 「しからばすなわち和漢雑用もまた、教化訓導のほか日用便利の器(うつわ)にあらず」 などと用いられています。
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