解決済み
確かに図書館なので、利用者さんの過ごされる館内は『静かで穏やかな環境になるように』司書が整えています。 あくまで『利用者さんの読書環境を守るため』に作っている環境であって、『司書側がまったり過ごしているわけではない』のです。 そしてバックヤードは素で忙しくて時間が足りません。 司書実習に来る大学生さんにいつも「こんなに色んなことで忙しいとは思わなかった」と驚かれます。 ちなみに大学生の実習指導もしていますし、小中学校と連携して、読書推進活動を行ったり、学校司書さんのサポートもしています。 でも、残念ながら司書のほとんどが非正規雇用の会計年度任用職員や契約職員です。 非正規で待遇の悪い会計年度職員ですが、「それでも司書をやりたい」という人が必ずいるため、絶好のコスト削減対象とされています。 やりがい搾取、官製ワーキングプアですね。 涼しい顔して貸出返却してるだけに見られがちですが、手元では限られた予算で利用者の要求に応えるために、蔵書構成を見ながら何の分類で何冊どの本を買うべきか計算して選書してたり、利用促進のための展示準備したりしてるんですよ。 閲覧だけの利用も多いのですが、役所は『貸出数』や文化事業や読み聞かせ会の『参加者数』など、わかりやすい『数』をあげないと実績を認めてくれないので、本を買う予算を減らされて利用者の基本的人権である『知る権利』を守れなくなってしまわないように頑張るのです。 バックヤードでは予算管理、発注、検品、装備、他館との本の貸出や借受のやりとり、延滞の督促してたり、予約本の取置きと連絡、文化事業の企画・準備・進行をしたり、業者との折衝もあります。 書類やポスターや展示物などの作り物も多いですし、本の修理も日々大量にこなし、ブックトークや読み聞かせも行い……などなど、実際は見かけほど楽でも暇でもありません。 図書館によっては、というかうちもそうですが、司書全員が非正規雇用の会計年度任用職員で、図書館を運営しています。 待遇は非正規ですが、やってる仕事は「非正規って何?」って思うほど正規職員の職務内容です。 利用者からみたら正規も非正規もありませんので責任はあります。 カスハラ対応ももちろんあります。 司書の業務は多岐にわたります。 司書は広い知識とレファレンスなどの技能、他にもコミュニケーション能力やサービス精神、手先の器用さや、本がいっぱいに詰まった非常に重いダンボール箱を何箱も運んだりで体力なども必要な専門職です。 常に掛け持ちで色んな業務の締切に追われていて、内心凄く焦りながら頭を悩ませていても、利用者さんの前では穏やかに涼しい顔をしてみせます。 それに更新のたびに、試験と小論文と面接を受けます。 長期的に研鑽を積んでスキルアップしていく専門職でありながら、毎度毎度採用試験を受け直さないといけないんですよ。 しかもそうやって何十年も勤める技能の高い凄腕のベテラン司書でも、昇給もベースアップも何もありません。 家族の収入なしに自分1人の収入だけで生きていくのは厳しいです。 土日祝を『含まない』週休2日で、休日出勤手当とかはもちろんありません。 『非正規雇用にするため』に『1日の勤務時間をわずかに減らして設定』されています。 『仕事としての収入』の採算でいうと『合わない』です。 時給に直すと『最低賃金』です。 でも図書館の仕事が好きなので続けているという人ばかりです。 『やりがい搾取』といわれる所以です。 キツイですが、それでもやっぱり私も「やりがいを感じるから」続けています。 ところで、図書館が無料で利用できるのはなぜだかご存知ですか? それは、公立図書館が国民の基本的人権の1つである『知る自由』を守る砦だからです。 かつての厳しい検閲や言論統制の時代を教訓として、 誰かが意図的に流す情報しか無料で手に入らなくなったり、自分のお金の出せる範囲でしか情報を手に入れたり本を読んだりすることができなくなったりしないように、図書館は存在しています。 しかしその砦は、生活の不安を抱える多くの非正規職員によって運営されている、というのが現状なのです。 業務内容が盛りだくさんで忙しいのはいいのです。 でも、世間から「座ってるだけで楽そうでいいね」とよくいわれて、「楽だから給料低くてもいいんじゃないの?」と思われてるんだろうなと、その理解されなさにモヤモヤします。 しかし実情は楽でも暇でもなく、ただ真面目に一生懸命に働いているのに、1人で普通に暮らしていける正規の収入がないことに苦しんでいる非正規の司書がたくさんいます。 司書の『給料が低い』『待遇が悪い』理由は、イコール、『業務内容が楽だから』ということでも『責任がないから』ということでも決してないのです。 介護はとても大変だと思います。 一方、司書にも司書の大変さがあります。 ですが、そもそも分野が違い、大変の質が全く違うので単純に比較することはできません。 介護職との1番大きな違いは、『同業者以外からは、大変なのに大変だとわかってもらえない』ところでしょうね。 でもご覧になった記事の内容は事実です。 興味を持ってたずねてくださってありがとうございます。 少しでもわかっていただけると嬉しいです。 上記のような職業ですが、 それでも「大変じゃなくて楽そう」と思われますか? 業界を問わず、 生活に困ることなく働き甲斐のある『正当な報酬』を得られるべきだと思います。
なるほど:3
この記事「図書館職員、7割以上が非正規「生活できないほど低賃金」 待遇改善求め、関係団体が集会」、ポイントは、図書館は非正規の司書によって支えられている、非正規であるため司書で安定した生活が送れないということ、この業界(図書館業界)では常識のことです。図書館業界以外では、知れてないことでしょうか。 図書館の司書だけではなく、多くの業界が非正規の働く人達によって支えられている、介護職もその1つでは。問題は、非正規を常態化し、それによって人件費を節減する使用者側にあります。非正規の人々同士が、労働状況、賃金状況の足の引っ張り合いをすることは、非正規によって利益を上げている使用者側の思う壺では・・・・
ありがとう:1
警備員のバイトです。私の現場は30日分の給料を3人で分けるらしいです。日給8.000円なので1ヶ月の給料は10日働きなので8万円くらいです。
なるほど:1
介護職は仕事の割に低賃金ゆえ 人材が定着しないと伺います 指定管理者制度での図書館員も 低賃金なのは同じですが こちらは求人数より応募者が上回っているので あえて時給を上げる必要がないのです 指定管理者制度を採用したのは、 コストカットのためですから 行政も願ったり叶ったりです
なるほど:2
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