前払利息は再振替で決算前後の変動が0になりますが、支払利息は損益項目のため翌期に繰り越されません。 3/31の決算時に1ヶ月分の利息1,000を計上することで前期の損益計算書に1,000載っていますよね。 そして当期首に再振替によりまず△1,000になっています。 その後4〜8月までの5回、支払利息を1,000ずつ支払時に計上することで、当期の損益計算書に反映される支払利息は4,000になっています。 再振替は費用を正しく計上するためのものです。前払費用などの科目は貸借対照表科目のため前期から繰り越されており、決算と再振替で相殺されますが問題ありません。
分かりやすいように家賃に置き換えて説明します。 例えば×1年3月1日に1年分の家賃1,200,000を支払ったとします。期末は3/31とします。 3/1 支払家賃1,200,000/現金1,200,000 そして決算を迎えます。 例えば決算整理仕訳で翌期分の家賃を繰延べなかった場合、 当期の損益計算書の支払家賃には1,200,000が計上されます。 しかし1,200,000は1年分の支払家賃です。 当期分の家賃は3月1日~3月31日までの1ヶ月分のはずなのに、翌期の家賃を含めた12ヶ月分が当期の家賃として計上されてしまっています。 金額にすると1ヶ月当たりの家賃は1,200,000÷12ヶ月=100,000なので、 当期分の支払家賃は100,000、残りの1,100,000が翌期分ということです。 つまり当期の損益計算書の支払家賃は100,000だけ計上されるべきということですね。 そこで翌期に費用を繰延べる決算整理仕訳が行われます。 3/31 前払家賃1,100,000/支払家賃1,100,000 これで当期の損益計算書に計上される支払家賃は1,200,000-1,100,000=100,000になりました。ちゃんと1ヶ月分だけ計上されました。 そして翌期です。仮に再振替仕訳を行わなずに×2年2月末で借りてた物件も解約したとします。 家賃の支払い自体は×1年3月1日に1年分を前もって支払っているため、翌期において支払家賃××/現金××の仕訳は発生しません。 ×1年4/1~×2年2月末までの11ヶ月利用しているのに物件の利用料である支払家賃は1円も計上されないということになります。おかしいですよね。 そこで前期末に行った費用の繰延仕訳の再振替をしてみます。 支払家賃1,100,000/前払家賃1,100,000 前期から繰り延べられた家賃が当期の費用として計上されました。 この1,100,000というのは11ヶ月分の家賃に相当します。 当期には1ヶ月分の家賃、翌期には11ヶ月分の家賃が計上され全ての辻褄が合いましたね。 これが3級でも学習した収益費用の見越繰延の基礎的な考え方です。
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