東大法科大学院に在籍している者です。今年大学院在学中に司法試験に合格しました(予備試験合格資格)。 結局のところ合格率は個人の努力・勉強量に依存するのですが、今回はデータを元に回答させていただきます。 1、他学部の予備試験ルートについて 質問者さんがされたもう一つの方の質問にも回答させていただいたのですが、他学部で予備試験に合格するのはかなり難しいと考えます。合格率は高く見積もっても1%ほど(詳しくは当該質問に対する回答をご覧ください)だと思います。 そして、予備試験合格者の司法試験合格率は90%になるので、これを単純に掛け合わせると、最終的な合格率はおよそ0.9%になると思います。 2、法学部の予備試験ルートについて 実際は私のように、法科大学院在学中に予備試験を受験する層がいるので、予備試験と法科大学院はある程度重なることがあります。今回は差別化を図るため、法科大学院には全く進学しない場合を想定します。 法科大学院に進学しないで済むには、出願時に大学1年生〜3年生である必要があります。そして、この層の合格率はおよそ6%です(280/4500)。 これに司法試験の合格率を掛け合わせて、最終的な合格率は5.4%になると思います。 3、法科大学院未修ルート 最も難しさの比較が難しい属性だと思います。 そもそも未修コースの倍率は平均して2.5倍ほど、合格率は40%くらいでしょうか。 そして、未修コースの司法試験合格率は10%なので、これを掛け合わせると最終合格率は4%ということになります。 しかし、未修コースはとにかく留年率が高いです。1回の進級につき、50%を超える人が留年します。それが卒業までに2回あるので、ストレートで未修コースを卒業することがまず難しいです。全体で20%ほどでしょうか。これを加味すると、最終合格率は0.8%にまで下がります。 4、法科大学院既修ルート 既修の倍率は3倍ほど、合格率は30%くらいでしょうか。 そして、既修の司法試験合格率は30%なので、これを掛け合わせると最終合格率は9%ということになります。 もっとも、既修はとにかく法科大学院によって留年率も司法試験合格率もまちまちです。いくつか法科大学院の例を出したいと思います。 まず、留年率が低いと言われる慶應ローですが、既修の留年率は2%ほどです。そして、司法試験合格率は75%なので、慶應ローを目指した場合の最終合格率は0.3×0.98×0.75の22%になります。慶應ローの合格が決まった時点での司法試験合格率は70%ほどです。 次に、平均的な東大ローですが、既修の留年率は5%ほどです。そして、実質的な司法試験合格率は90%なので、東大ローを目指した場合の最終合格率は0.3×0.95×0.9の26%になります。東大ローの合格が決まった時点での司法試験合格率はおよそ85%です。 最後に、留年率が高い中央ローですが、既修の留年率は40%です。そして、司法試験合格率は60%なので、中央ローを目指した場合の最終合格率は0.3×0.6×0.6の11%になります。中央ローの合格が決まった時点での司法試験合格率は36%です。 以上のデータからすると、もっとも司法試験に受かりやすいルートは法科大学院既修に進学するルート。もっとも受かりにくいルートは他学部から予備試験合格を狙うルートか法科大学院未修に進学するルートになると思います。 法科大学院未修コースが他学部の入学を想定していることを考えても、この結論は妥当だと思います。
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