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出版会社って、どのように本を作って、どのように本屋さんに本を並べているのでしょうか?

出版会社って、どのように本を作って、どのように本屋さんに本を並べているのでしょうか?具体的な流れはどうなっているんですか? また、最近本が売れなくて倒産している出版会社が出てきているみたいですが、 本を作るのに、いくらぐらい費用がかかって、どのくらい部数を売り上げないと 元が取れないものなのでしょうか? 出版関係にお勤めで詳しい方、いらっしゃいましたらどうかお答え願えないでしょうか?

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回答(1件)

  • ベストアンサー

    会社によってやり方は異なるでしょうし、 本のジャンルによってもかなり違ってきます。 細かく正確にお答えしようとすると、 分厚い本が5、6冊書けそうですから、 ここでは、ものすごく大ざっぱにお答えします。 最初は、企画です。 どのような本が売れそうか、 誰に書いてもらうとよさそうか、 あるいは、現在自社にどんな原稿のストックがあるか。 社内の企画会議に、具体的な内容を(ときには原稿つきで) 提案して検討します。 自社発行の雑誌に原稿を書いてもらったからといって、 それが自動的に本になるわけではありません。 単行本として出版して売れるかどうか、見極めたうえで、 ゴーサインが出されます。 企画が通り、著者と出版契約を結び、いよいよ着手です。 (出版契約は事後に結ぶ場合もあります。本当はよくないのですが) 原稿を書いてもらい、すでにある原稿なら手を入れてもらい、 編集者が目を通して問題点は著者と話しあい、完成原稿とします。 本文の組み方や、装丁のイメージなどを編集者が考え、 著者の意見を聴いたうえで、デザイン会社や装丁家と打ち合わせます。 (大出版社なら社内にデザイン部門がある場合もあります) 必要に応じてイラストレーターやカメラマン、レンタル写真などを手配します。 DTP組版のデザイン会社によって本文が組みあがってきますので、 間違いがないか校正します。校正紙を著者にも送って、確認してもらいます。 昔の活版印刷の時代は、校正紙を出すのは印刷会社の仕事でしたが、 現在ではほとんどがデザイン会社とのやり取りです。 場合によっては何度も修正して、五校や六校となるケースもあります。 並行して、表紙など装丁のデザインや修正も進めます。 内容が完成したら、組版データを製版・印刷会社に渡します。 色校正などの最終校正が出てくるので、 これで印刷して本当に大丈夫か、入念にチェックします。 OKが出たら、印刷・製本です。 編集者が印刷工場に出向いて最終確認することもあります。 そして、本が完成したら検品のうえ取次店に搬入されます。 取次店は、本の卸屋さんです。 単なる中間業者ではなく、出版計画の策定などにもかかわってきます。 力の弱い零細出版社などですと、 取次店からかなり強力なプレッシャーを受けます。 取次店から、契約している全国の書店に配本されます。 ただ、初版部数の関係で、 配本できない書店さんが生じることも多いです。 売れ線の本などは、どうしても大書店に優先的に配本して、 小さな書店では品切れが続くということもあります。 そのほか、出版社ごとのセット販売など、様々な売り方をします。 出版社にとっても書店にとっても、 取次店は煙たい存在ではありますが、 本を売れやすくしてくれる強力なアドバイザーでもあるのです。 初刷の売れ行きが良ければ、増刷を検討します。 ロングセラーを狙う本なら少部数の増刷で済ませますが、 短期決戦で一気にベストセラーを狙う本の場合は、 増刷部数を決めるのは、とてもデリケートで緊張を伴う決断です。 売れ行きが急激に伸びている本の場合、 増刷のやり方次第で大儲けにも大赤字にもなり得るのです。 慎重になりすぎても、品切れが続いて商機を逸しますし、 逆に、調子に乗って超大量増刷をしたとたんに 売れ行きがピークを過ぎた、ということになると悲惨です。 大ベストセラーが出たのに、トータルでは大赤字で会社が傾く、 ということも実際あるのです。 二番目のご質問で、本を作る費用の件ですが、 これは本当に、いろいろなケースがあります。 それこそ大ざっぱに、数百万円くらいと言っておきましょう。 (初刷までの費用ですが、 いきなり大部数を刷るなどの場合はひとケタ上になります) 実際には、安く済む本が意外と多いです。 費用の内訳ですが、たとえば定価1000円の本の場合、 直接原価(紙代・印刷製本代など)が300円弱。 書店さんの取り分が220~230円。 取次店の取り分が約80円。 著者の取り分は印税率により異なりますが40~150円くらい。 そのほか、デザイン関係費用や広告費などもありますので、 出版社の利益はそれほど大きなものではありません。 (二刷以降は製版代やデザイン代が不要になるので利益は増えますが、 前述したように刷りすぎると大変なことになります) だいたい初刷部数の半分売れれば収支トントン、 くらいの感覚で価格設定をしていると思います。 だからほとんど売れないような本を出すと、一点ごとに ゴソッゴソッと数百万以上の単位の損失が出ます。 「金がないからしばらく本を出さずにおこうか」 などというやり方をしていると、 やがて取次店に相手にしてもらえなくなり致命傷を受けます。 出版社は(他の業界の中小企業と同様に) 売れようが売れまいが自転車をこぎ続けなくてはなりません。 たとえベストセラーは無理でも、 いくつかのロングセラーを抱えていないと、 本を出せば出すほど赤字が膨らむ蟻地獄に陥るのです。

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