「コンビニで商品を買う」 「銀行でお金をおろす」 「クレジットカードを使う」 経済活動は身近なものなので、当たり前のように思っていますが、実はそこに「なんでだろう?」と思って挑むと、非常に面白い法則や現象を発見することができます。それがミクロ・マクロの面白さではないでしょうか。 例えば、「誰が負担しているか」はミクロ経済学の主要な研究項目です。 最近ではポイントカードを使用したり、キャッシュレス決済が普通になりましたね。この時、ポイントカードはいわずもがな、キャッシュレス決済でも0.1%~2%ほどのポイントが付きますね。 すると、普通は「現金で払うよりもポイントがついてお得」と消費者は考えるわけです。 しかし、ミクロ経済学の分析によれば違います。 店側はポイントカードやキャッシュレスが使えると客が便利、帳簿付けが便利になるために、あえてポイントカードやキャッシュレス会社に利用料を支払ってそれらを導入しています。 そのため、店からしたら、キャッシュレスで商品を売るとき、現金で売るよりも高い費用がかかっていることになります。 ということは、市場がある程度自由で流動的なら、店側はその費用分を商品に上乗せしているはずです。 つまり、消費者はキャッシュレス決済にすることで「知らずに上乗せされて高くなっている商品」から、「ポイントという形で価値を取り戻している」ことになります。 言い換えると、今の市場は「現金よりお得」な市場なのではなく「現金にすると損」な市場ということです。 これは一例ですけど、考えてもみなかったことに説明が加えられ、世の中が少しクリアになるのが面白いところだと私は思っています。 で、それの何に役立つの?って話ですけどね。まあ、役に立ちたいなら経済学ではなくてマーケティングを学ぶべきだと思います。 難しい側面ですか。 ん~。まあ数学はややこしいです。微積使うので慣れてないと。 それに、経済活動が身近過ぎるせいで個人の感覚と違い過ぎる結論が出る場合があります。そうした場合に、突飛な仮説づけをしたりしないかなどは、その人の発想力と深い教養が求められますね~。 例えば貨幣数量説とか、仮にインフレが5兆%起こっても、実体経済に影響はない、とするのが貨幣数量説ですが、確かに理論は正しくても5兆%も物価が上がれば取引費用が掛かるため、大きな混乱は起こるでしょう。 なのに「理論は正しいから」と妄信すると、破綻してしまいますよね。 これは極端な例ですが、でも数学によって直観とは全く違う結果が出たときに、それに酔いしれてとんでもない変な結論を出して失敗した経済学者はたくさんいるので(株式のランダムウォークとか、私はそれだと思ってます)。そうならないための難しさ、みたいなのはあると思います。
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