電気主任技術者の方に質問です。 停電作業後の復電時に高圧側の絶縁抵抗が低い場合の判断に関してです。 抵抗値が低い場合…

Question

電気主任技術者の方に質問です。
停電作業後の復電時に高圧側の絶縁抵抗が低い場合の判断に関してです。
抵抗値が低い場合復電するかどうかの判断はどうやって決めてますか？お客様の営業があるため復電させないといけないが波及事故の可能性がある為復電のリスクが高い場合の判断基準が知りたいです。何Ω以下だと投入しないという基準が保安協会だとあるのでしょうか。また、そういう場合に電力会社に判断を仰ぐこともあるのでしょうか。会社の先輩電気主任が1000vメガ0.2Mオームで復電成功させていたので案外問題ないのでしょうか。皆様のお考えお聞かせ願えればと思います。

Answer 1

以前、某電気保安協会に勤務していた者です。

停電作業後の復電時、高圧側の絶縁抵抗が低い場合ですが

次の事を確認します。

①改めて切り分け測定を行い、絶縁が低下した部分を特定する。

② ①で、屋外部分に低下がみられる場合、天候を確認する。

降雨や降雪時、屋外に設置された柱上PASや、VCT、高圧引込

ケーブル部は、湿潤により絶縁が低下しています。

③測定値が、凡そ2[MΩ]以上であれば、復電操作に移ります。

④ ③で2[MΩ]未満であれば、PASに付属する地絡継電器電源の

低圧開閉器投入を確認、電力会社の保守担当に連絡し、投入時

配電変電所の地絡過電圧継電器(OVGR)動作の有無を確認する

ため、電話を通話状態のまま、試送電を行う。

⑤試送電時、配電変電所OVGR動作の有無と、

引込PAS開放の有無、付属地絡継電器動作の有無を確認する。

⑥配電変電所OVGR動作無し、PASトリップなし、GR動作無し

であれば、そのまま送電操作を続行します。

⑦配電変電所OVGR動作有、PASトリップ、GR動作有

であれば、停電後、低下部分に耐圧試験器で規定電圧になるまで

電圧を上昇させ、絶縁破壊部分を確認します。

絶縁破壊時、充電電流計の指針が振り切れ、試験器の

電源ブレーカーがトリップするか、電磁開閉器が動作

し停止します。

こんな所です。

ご参考まで。

Answer 2

_＞何Ω以下だと投入しないという基準が保安協会だとあるのでしょうか。
投入しないように、という規程はありません。
ただ、6MΩ未満が漏洩電流 1mA以上に当たり、絶縁不良となる規程となっています。
（ 1mAは、人間が感電に至らない電流値）
6600 [V] / 0.001 [A] = 6.6 [MΩ] → 6 [MΩ]

ですが、測定に使用するのはメガであり、これの印加電圧で流れる漏洩電流で考える必要があります。
5000Vメガを使用したとすると5MΩ以上が必要となるので、保安協会の6MΩ以上の判定基準は、安全マージンを考慮しているように思います。
5000 [V] / 0.001 [A] = 5 [MΩ]

一方、引込開閉器で地絡継電器が動作する一般的な値は0.2Aなので、これから算出すれば、25kΩ以上が実際の限界値になると思います。
5000 [V] / 0.2 [A] = 25 [kΩ]

ちなみに、一般的には1000Vメガでの測定でも許容されていますが、この電圧では全く測定した事にはなりません。
なぜなら対地電圧は3810Vであるので、交流波形の最大値は5388Vとなって、５分の１にも満たない電圧でしか印加していないからです。
この1000Vで絶縁抵抗の低下が見られたのなら、余程の絶縁低下であるので、復電を遅らせてでも再度絶縁体の清掃を行うべきです。
またこのような状態は、乾拭きではどうにもならないので、水拭きできっちり汚れを拭き上げる必要があります。

Answer 3

ザックリですが、
・前回データとの比較で判断です、碍子・ブッシング等の清掃も実施です
ので10MΩレベルでないと困難なように考えます。
電技で低圧300V以上は0.4MΩ以上ですので、高圧は・・・・！！
・電力会社に判断を仰ぐことは無理でしょう、自主管理絶対ですので！
・電力自由化の今自所責任での停電は補償も要求されるリスク大と予想
●個別機器のメガーも実施しますので、切り分け測定で 低絶箇所を切り分
け受電するか、停電時間延長するか等々、今後の対応も考えての対応です
＊：サージ対策等で対地間にｺﾝﾃﾞﾝｻ、ｱﾚｽﾀ等入りでの測定ではありませんか
以上