解決済み
地方国立大学で法曹を養成することは中々難しいのでしょうか?04年度からロースクール制度が始まりましたが、ピーク時に74校あった法科大学院は 現在では35校と半分以下になってしまっています。 廃止の理由は合格率の低さや受験生が集まらなかった等々さまざまな理由が挙げられますが、 廃止された大学を見てみると、島根大学や信州大学、鹿児島大学などの地方国立大学も含まれています。 また、単独で法学部を設置している新潟大学、香川大学、熊本大学でさえも法科大学院は廃止になっています。 去年の司法試験結果を見ると平均合格率は34%でしたが、 北海道大(24%)、筑波大(23.4%)、千葉大(19.7%)、岡山大(16.7%)、琉球大(14.7%)、金沢大(14.3%)と旧帝大や旧官立大クラスでさえ、地方に設置された法科大学院の合格率は平均を下回る結果となってしまっています。 予備試験合格者の司法試験合格率は81.8%と驚異の数字を誇っているのですが、 予備試験合格者の大学の顔ぶれを見ると首都圏と関西圏の大学で占められており、それ以外の地方の大学は旧帝大でも数が少ないです。 地方国立大学や地方私立大学の存在意義の一つにその地域で活躍する人材を育成する役割があると思います。 例えば教育学部なら学校教師、工学部なら技術者、医学部なら医師や看護師などが私のような素人でもすぐに思い浮かびますが、 法学部でその地域で働く弁護士を養成するというのは首都圏や関西圏の大学でなければ難しいことなのでしょうか? https://studying.jp/shihou/about-more/university.html 去年の司法試験合格者のデータはこのサイトを参考にしました。
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まず、「地方国立の法学部」というのが、かなり特殊な存在なのです 日本では、明治時代から「帝大」と呼ばれる大学に法学部を置き、官僚や検察官、裁判官を養成してきました、それ以上は、国立に法学部は不要という考えでした それに対し、大都市(特に東京)では、そういう「権力」と戦う存在として私立が法学部を設置し、弁護士を輩出しました それが、戦後に旧制高校の多くが新制大学となりました しかし、国は、戦前の考えを踏襲し、地方大学には法学部の設置には極めて消極的でした、香川大学にしても熊本大学にしても「法文」という状態が長く続き、千葉大学でさえ、現在でも「法政経」といった状態です なので、地方大学には「名ばかりの法学部」が非常に多いのです 当然、司法試験の受験テクニック、ノウハウも殆ど有りませんので、最初から法科大学院を設置する方が無理だったのです (実は、文科省は最初は、法科大学院は旧司法試験で実績の有る上位校だけに設置を認める予定でしたが、某方面から強硬な圧力が有り、申請全校の設置を認めたという噂が有ります) 地方国立大学の法学系に行く人間の多くは、地元の公務員になれれば、それでいい・・という考え方の学生が多いのです 司法試験受験を考えるレベルの学生の多くは東京に行きます (地方では弁護士需要が少ないという現実もあります) その結果が、地方大学(国立、私立)とも法科大学院は大不振となったのです 東京以外では私立の法科大学院は関西のKKDRを除いたら、ほんの数校になってしまいました 国立でも、現在開講している金沢、岡山、広島、琉球などは風前の灯状態です
なるほど:1
法曹のみならず、一般的に就職でもかなり差が有ります。
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