教員志望の大学4回生の息子の件ですが、現役では地方公務員試験をすべり就職先として大手塾の内定をもらっています。私学の教員…

Question

教員志望の大学4回生の息子の件ですが、現役では地方公務員試験をすべり就職先として大手塾の内定をもらっています。私学の教員試験や説明会がまだこれからあるので、親としては公立の教員を目指すなら塾の就職より私立でも教員をしている方が来年度以降有利になるのでは？と言ってますが内定を辞退することが迷惑をかけるようで気にしています。就職先にはいつころまでなら内定辞退は失礼に当たらないのでしょうか？また、来年度以降の教員試験を考慮すれば私学で実際の授業を行う方が受かりやすいと思うのは浅はかでしょうか？

Answer 1

塾での就業経験などは、少なくとも公立学校採用試験の一次試験＝筆記＝学力競争試験の合否にはまったく影響を及ぼしません。私立学校での教職経験もそうです。

一次試験は大学名も職歴も性別もなにも見ずにコンピュータが成績順に並び替えてオートマチックに成績上位者から合格者を出します。

あと勘違いがあるようですが、公立の学校の採用は公明正大かつ透明性が高いんですが、私学の採用はコネがあったり、最初から合格車が決まっている出来レースであったりして、公立学校教員の滑り止めになるようなものではありません。
さらに講師の職を得たとしても、授業の準備に忙しくて肝心の公立学校教員採用試験の準備が十分に出来ません。で、また落ちる可能性が高くなります。

最も合格確率が上がる方法は、今日、今から来年度の教員採用試験に向けて猛勉強をすることです。当然4-7月も全てを採用試験対策に当てなければなりません。その間は息子さんの生活を出世払いで支えることです。

Answer 2

試験では一次で落ちたのか、二次で落ちたのか。

もし一次で落ちたのだとしたら、仕事をしつつ勉強時間を設けるのは決して楽ではありません。教師になる意思が強いのなら内定は早めに辞退し、大人しく浪人するのが懸命だと思います。勉強と仕事の両立で体や心を壊す危険もありますから。

もし一次は突破できていたのであれば、その学力を維持するのはそう難しくはないので、一旦就職するのも手です。
ただし、私立の教師になることは公立の教員採用試験に通るより難しい場合がありますから、現実的なのは塾講師の道でしょう。かといって塾講師はバイトでも経験できますから、他の受験生と差をつけるような貴重な体験ができるということもないです。
結局のところ、教師としての経験を積むためというよりは、来年の公立教員採用試験にも落ちた時のリスクヘッジとしての就職の道です。

就職するなら私学教師になることをすすめたいですが、教員採用試験の日に簡単に休みをもらえるとは限りません。地方公務員試験では一次の結果が出た一週間後に先方の指定で平日に面接を組まれることもありますから、休暇の申請が直前になる場合も予想されます。教師がそう簡単に休めるのか、私は存じ上げませんが、トラブルの元にはなりうるでしょう。
私学の採用面接では素直に次年度の公立教員採用試験を受ける旨伝えておくのが後で軋轢を生まない手段なのかと思いますが、そんな人を雇ってくれるかというと……
諸々黙って採用されたところで、トラブルは避けられない気がします。

塾の内定は私学の結果が出るまではキープしておきましょう。辞退の連絡が遅れるほど先方からきつい態度で責められるかもしれませんが、それはもう失礼であっても仕方がありません。実際いつ断わろうが失礼なのですから。気に病むようでしたら、先方には私学の内定を待っていることを早めに伝えるのが良いでしょう。
念のため内定辞退と損害賠償等のリスクについては調べておくことをおすすめします。

長々と述べましたが、正味な話、来年もダメだった時のことをより重点的に考えるべきです。公立の教師になれなかった時、どの道が息子さんにとって好ましいのか、よく聞いてあげてください。