裁量労働制になると今の働き方と何が変わるんですか？ 給料ってどうなるんですか？

Question

裁量労働制になると今の働き方と何が変わるんですか？
給料ってどうなるんですか？

Answer 1

裁量労働制ばかり目立って話題になってるけどね。

現在政府が問題にしているのは、「週40時間までは残業可能」という現在の労働基準を「月45時間までに制限する」とした、長時間労働規制を施行しようと法案を策定中なわけです。

しかし、企業は仕事量に応じて全員がそれでは、収益に影響が出るのと、業務によっては悪化するといった意見があったわけね。

それで、みなし残業を含めた1日の時間給を決めるならば、「週40時間までは残業可能」の従来の労働基準を適用しても良い。とまぁこんな感じなのが、今議論になってる裁量労働制です。

裁量労働制が制定され、対象事業者が拡大すると、給与は「残業込み」となるので、上限月45時間分の残業代が給与に加わることになります。つまり、月給は引き上がることになります。

なんかどうも勘違いしている人が多いんだけど、労働基準法では、基本給とは、月給÷1箇月平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)という計算式なので、裁量労働制が施行されたら、給与が下がることはないですよ。裁量労働制でも、これは適用されます。

単に労働時間規制を外すかどうかの話です。

「残業代払わなくていい」違います。

裁量労働制では、「みなし残業代は支給すること」なので、初めから給与に含まれます。つまり残業代先払いのようなものです。その事業者が、週40時間の残業を全社員に対して支払って、業務が出来ると判断している場合、この40時間×4週の残業代が給与に加算されます。まぁ普通は月の残業代をまとめて計算しますが。

政府は40時間×4週は、残業が多すぎだとして月45時間制限を求めてますので、最大月45時間分の残業代が給与に初めから加算されます。

ただし、会社では残業代の他に手当も支給してますが、裁量労働制ではこれを含めるため、手当という項目は消えるでしょうけどね。

ただし、裁量労働制は労働者と会社の「契約」となるので、社員は、仮に月40時間のみなし残業代が給与として支払われますから、この残業時間は「労働時間」として、契約履行は義務となります。残業代は貰ってますからね。

しかし、当然ですが裁量労働制は労働基準法の1日法定労働時間8時間の制限を外されるので、「労働時間は自由」となります。

例えば、「今日は朝9時～夜10時まで仕事だ。」とか、「明日は朝9時から、夕方6時で帰宅するか。」と労働者が自由に決められます。契約で「月の労働時間」を守るだけですので。

また裁量労働制は、「時間配分等を大幅に労働者の裁量にゆだねる」ということです。会社が労働者の拘束時間を決める事はできません。ここが通常の時間給制度と「契約制」の違いです。

海外では、米国が正にそうですが俸給制度が主流なので、日本のようなタイムカード管理はありません。会社では出勤時間は決めてませんし、退社時間も自由です。ただし、「契約は守ること」。つまり、1ヶ月の労働時間は守るということです。

まぁ政府は、欧米の働き方を標準化しようとしているんですね。

Answer 2

一般人は変わらない。

①普通の労働→週40時間を越えたら残業割り増し1.25倍で払う残業代が付く

②みなし労働制→月○時間までの残業代を込みにした給料を一定で払う。その残業時間を働いていなくても払う。（ただし○時間を超過した分は、別途残業代として支払う）

③裁量労働制→一定の成果を出せば労働時間は短くても、長くても問われない。
ただし、「一定の成果」を判定するのは会社なので、下手をすると際限なく仕事を押し付けられて、残業代ゼロで働かされ続けることになる。

Answer 3

今までは残業代で給与が20％～程度は最低あったものがこの法案が成立すれば残業時間は一緒でも残業代が支給されないというだけのこと。
政府は残業代払わなくていいのだから従業員を使うな言い逃れして経営者はただで従業員をつかえる（残業代を払う必要がない）というのがこの法案の正体。

Answer 4

会社が仕事量を好きなだけ増やしてきます。
だって残業代払わなくていいんだもの。
仕事が早く終わったって、仕事を追加されるだけです。

会社が早く帰すわけがない。