将来は心理系の職に就こうと考えていて、現在、大学の心理学部、2回生です。 心理の職に就いている方にお伺いしたいこと…

Question

将来は心理系の職に就こうと考えていて、現在、大学の心理学部、2回生です。

心理の職に就いている方にお伺いしたいことがあります。学生時代、民間資格（産業カウンセラーや認定心理士、認定福祉心理士、健康心理士などで臨床心理士は除く）は取られましたでしょうか？
また、取られた方（取っていない方）は現在、そちらの民間資格を所持していて（持っていなくて）のメリットデメリットを教えていただけないでしょうか？

現在、来年度以降の履修で悩んでいます。院に進み、公認心理師・臨床心理士の資格取得・就職を希望しています。（前述しましたが。）これだ！という時間割が組めず、苦戦しております。

なんとかお力をお貸しください。

Answer 1

公認心理師・臨床心理士の資格取得を視野に入れておられるのなら、臨床心理士以外の民間資格を取得する意味は全くないと思います。

臨床心理士以外の資格の取得状況は、㈳日本臨床心理士会が統計をとっていますが、教員免許取得者が35％弱であるのを別にすれば、一番多い認定心理士・精神保健福祉士でも６％弱で、その他の資格の取得率は５％未満（かつ精神保健福祉士に関しては、資格ができた時のどさくさに紛れて、現任者講習を受けて取得した人が大半）。つまり臨床心理士の90％以上は、臨床心理士の資格１本で勝負しています。

就職の際に問われるのは、臨床心理士／公認心理師の取得見込みかどうか、ということを別にすれば、心理職として即戦力になれるか（あるいは比較的短期間で即戦力になれるだけの地力があるか）どうかです。そこが怪しいのに、資格だけ沢山あっても、この人はアイデンティティが定まっていないのではとか、不安が強いのではと見られるのが関の山。

ちなみに私は産業領域でも働いていますが、周囲に産業カウンセラーを取っている人は少数で、それも心理相談員、産業カウンセラーを取得した後、より専門的な知識・技量の必要性を感じて大学院に入り直し、臨床心理士資格を取ったという人ばかりです。それに、産業カウンセラーの講習会で学ぶようなことは、公認心理師の必修科目の「産業・組織心理学」が十分カバーするようになると思います。

専門性の証しとして取得する意味があるのは、各学会が認定している専門資格（日本カウンセリング学会の認定カウンセラー、日本EMDR学会のEMDR治療者、日本精神分析学会の認定心理療法士等）ですが、これは心理職として就職してから、学会が指定するトレーニングやスーパービジョンを受けて取得するものです（学生は最初から対象外）。

Answer 2

臨床心理士は有名なバラマキ資格であり、それを持っていることが就職を約束するようなものでは全然ありません。

就職のためには資格外の'売り'を作る必要があります。

民間資格がその'売り'になるかと言えば、全くなりません。
取るだけ時間の無駄です。

語学やパソコンスキル等、就労実務上で重宝されるだろうと考えられる資格を取得すべきでしょう。

Answer 3

心理職は公務員以外喰えませんよ。

Answer 4

認定心理士は、学位により”大学で心理学を一定履修しました”と証明できない方向けの資格だと理解しています。資格の意義は人によりさまざまですが、取れるものなら取っておこうと考える資格マニア以外は不要かもしれません。少なくとも私は、認定心理士を求められたことは一度もありません。大学、大学院と専攻が心理学系だったので、当然といえば当然ですが。

福祉心理士、健康心理士、産業カウンセラーも取得したいなら…という感じです。福祉心理士は存じ上げませんが、健康心理士や産業カウンセラーは上位資格の取得により専門性を証明できるので、必要になる時が来ないとも限りません。(健康心理士なら専門健康心理士と指導健康心理士、産業カウンセラーならシニア資格)

ところで、取得可能な資格が多いなら当然悩むでしょうが、これだ！という時間割の前提は、公認心理師の学部指定科目が全て入っていることですよね？ならばまずそれを行い、空き時間に何を入れられるか、で判断するのもいいのでは？加えて、専門職者用の資格はただ取得すればいいのではなく、ご自身の専門性や進みたい分野により決定されるべきだと思います。たとえば前述の資格で考えると、医療系に進みたいなら健康心理士が、産業領域なら産業カウンセラーの取得に幾分メリットがありますよね。

学部2回生だとまだまだ悩み中かもしれませんが、闇雲に手を出すのではなく将来を見据えて選択すべきだと思います。ご参考までに。